GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

原生馬の鰻線

2008年09月10日 | 馬徒然
上野動物園の木曽馬、幸泉の背に、鰻線(まんせん)とよばれる黒いラインがある。それは、改良されていない原生の馬に見られる特徴だという。

東大付属牧場にいるアルゼンチンの馬クリオージョ(クリオーロ)の背に、くっきりと描かれた鰻線を見たことがある。
ドイツで出会った野生馬デュルメン馬や、フィヨルドホースなどにも、きれいな鰻線があった。
アルゼンチン、ドイツ、北欧、そして日本、地球上でこんなに離れた国の馬たちなのに、一様に鰻線があるのが、なんとも不思議。馬の祖先は皆どこかでつながっているのかもしれない。そういえば、毛色こそ違えど、デュルメン馬もフィヨルドホースもクリオージョも、そして木曽馬も、どこか似ているように思う。
たとえ先祖が同じでも、今ある彼らの姿は、土地の人や風土が長年かけて作り上げたわけで、馬は土地を象徴する大切な存在だといえる。
いろいろな国の、いろいろな在来馬に会いたい。そして彼らを通じて様々な国の歴史や文化にふれてみたい。

馬の鰻線を見ながら、そんな夢を膨らませている。
写真は、ドイツの野生馬「デュルメン」。どの馬にもきれいな鰻線(独語・Aalstrich)が見られる。
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