GRASSの日々折々

馬好きフォトグラファーが綴る日々の1ショット。

名残の宿

2007年08月10日 | 馬徒然
いつも宿泊するお気に入りのホテルではなく、今回は馬に縁のあるという旅館にお世話になることにした。

「民話の里」として知られる遠野だが、町は鍋倉城を中心に広がる城下町。内陸と海を結ぶ宿場町として栄え、当時は物資を運ぶ人と馬で賑わった。そんな人や馬の世話をすることから始まったというのが平澤旅館さん。
通りに面した玄関の間口はそれほど広くないが、細長く奥行がある。脇の道には、当時同じような建物があったそうだ。そういえば、このあたりの建物は皆奥行きのある作りになっている。城下町所以の街並みなのだという。
「お城の近くがお武家などが泊まる高級旅館。うちはいわゆる大衆宿だったんですよ」と女将さん。細長い建物のさらに奥、旅館専用の広い駐車場があった。今は車が並ぶが、当時はそこが馬たちの場所だったそうだ。

6畳ほどのこじんまりした部屋、窓からは古い街並みが見渡せる。馬喰や商人たちが往き来した名残を感じながら、遠野の地酒を楽しんだ。
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