歌舞伎の演目に「一谷嫩軍記(いちのたにふたばぐんき)」というものがある。
源氏の熊谷次郎直実と平家の敦盛の一騎打ち場面、双方の武将は馬に乗っている。歌舞伎に登場するのは、もちろん本物の馬ではなく、2人の人間が馬の人形に入って演じているのだが、これがいわゆる「側対歩」という歩き方。
右前足と右後ろ足が同時に前へ出る歩き方で、昔、馬上での戦いには、安定感のある側対歩でなければならなかったそうである。馬にその歩き方を覚えこませるのに、2、3年の調教を要したとか・・・。
歌舞伎世界の馬も、そんな歴史を知っているためか、笑えるくらい立派な側対歩だった。
けれど在来馬はその歩き方ができると聞いている。特にドサンコは、荷駄に活躍した馬で、馬自身が安定感ある歩き方を身につけたのではないかということだ。在来馬はもともと労働馬だったから、いづこの地の馬でも、側対歩ができるのかもしれない。
写真は、側対歩をする馬。「野生馬」である都井岬の馬が、山の傾斜を駆け下りるときに自然にこの歩き方をした。
2000年10月撮影。
源氏の熊谷次郎直実と平家の敦盛の一騎打ち場面、双方の武将は馬に乗っている。歌舞伎に登場するのは、もちろん本物の馬ではなく、2人の人間が馬の人形に入って演じているのだが、これがいわゆる「側対歩」という歩き方。
右前足と右後ろ足が同時に前へ出る歩き方で、昔、馬上での戦いには、安定感のある側対歩でなければならなかったそうである。馬にその歩き方を覚えこませるのに、2、3年の調教を要したとか・・・。
歌舞伎世界の馬も、そんな歴史を知っているためか、笑えるくらい立派な側対歩だった。
けれど在来馬はその歩き方ができると聞いている。特にドサンコは、荷駄に活躍した馬で、馬自身が安定感ある歩き方を身につけたのではないかということだ。在来馬はもともと労働馬だったから、いづこの地の馬でも、側対歩ができるのかもしれない。
写真は、側対歩をする馬。「野生馬」である都井岬の馬が、山の傾斜を駆け下りるときに自然にこの歩き方をした。
2000年10月撮影。