作者は、宮原るり先生。 (サイト:ヘッポコロジー)
恋に恋する女子中学生たちによる、「恋愛研究」の日々を面白おかしく描きつつ、
実際に男子と接するにあたっての行動などが、笑いと共に甘く切なくもどかしく、
くりひろげられる4コマ物語。 ついにアニメ化まで来ましたか~と感慨深いものがあります。
この7巻では、生徒会交流会に参加する面々が、それぞれの課題を前に右往左往。
恋アリ、友情アリのすばらしい内容となっていますね。 やはり、面白い!
【おもにエノを中心に描かれた7巻】
●榎本結子(エノ)の恋はとつぜんに・・・
唯一、男子との接点がまるでなかったエノでしたけども・・・
ある日、出逢った“王子様”。
彼を意識しつつも、どこの誰ともわからぬ男子。
もう会うこともないはずの2人でしたが、ある場所で思わぬ再会?
そんなエノの“王子様”への想いが、ひとっ跳びで描かれる第7巻です。
再会、誤解、そして・・・
何と言ってもこの巻では、“王子様”との関係に一喜一憂なエノの様子が可愛らしい!
思わぬことから意識して、「もしかして好きになっちゃったんですか?」という指摘に赤面。
恋に恋するような状況ではありますが、それでも恋の予感にワクワクする姿が
今までにないほどの可愛らしさで、そんなエノの魅力が満載となっていました。
彼と再会してからも、少女漫画脳で大はしゃぎ。
その浮かれっぷりが楽しいのですが、“王子様”のちょっとした言葉から、しょげてしまうエノ。
・・・なんて展開が、もどかしいやら切ないやら、と物語に引きこんでくれます。
そして、縁の下の力持ち的に、エノをサポートしていた親友サヨの存在も重要。
エノの落ち込みを察し、その原因となった言葉の真意について探ろうとする様子は、
まさに親友といった素晴らしさでありました。
エノの心が晴れて、さらなる進展を見せたのは、彼女のおかげでもあるでしょう。
その後の「恋する瞬間」への盛り上がりも、これまた素晴らしい!
恋を知った少女の魅力は無双。 これからの展開を期待させてくれるものでしたね。
がぜん、エノの恋の行方に興味津々となりました!
【生徒会交流会での悲喜こもごも】
●それぞれの恋路や成長
そして、7巻のメインともいえる生徒会交流会。
ここでは、エノ以外のメンバーにも色々ありました。
藤女の生徒会長がマキだとは知らず、「理想の生徒会長」と思い込んでいるヤン。
この2人のやりとりも見所でしたね。 とくに発表後、謝罪に関するやりとりは良かった。
さらに、リコのナギへの感情も、もはや待ったなし状態に?
そこに至るまでの過程も、これまた素晴らしかったですね、赤面しっぱなしだし。
そして何より、重要だったのはスズ。
連載時ではなかったシーンが追加されていたり、
また、描き下ろし特別編で、花火大会の一幕が描かれることによって、
終盤でのレンとのやりとりが、自然なものに感じられるようになっていたのは大きい。
そのため、スズの成長と、レンとの関係が、いっそう印象づけられることに。
このあたりの描き方も見事でしたね。
【そのほか】
●加筆部分など
連載時と異なっていたシーンですが・・・
まずは、エノの“王子様”が手を振るシーン。
連載時は、背景にバスが描かれていませんでしたが、コミックスで追加されています。
これによって、もうすぐ“王子様”がこの場からいなくなってしまう
ということが、きっちりと感じられるようになりましたね。 細かいけれど、効果的です。
また、同じページの「恋する直前」ですが、
この場面でも、リコやエノの顔が加筆修正されています。
連載時は、もう少しラフな感じだったんですよね。
それがしっかり描かれることで、まさに恋する乙女といった表情に。
2人とも美麗に可愛くなりましたよ。
それと、先に挙げたスズとレンのやりとり、その手前の場面。
連載時は、109ページ1コマ目~110ページ2コマ目へつながっていたのですが、
コミックスではこの間を埋めるように、8コマの加筆がありました。
リコが隠していたものを、他の4人が気付いているシーン。
スズが内心悩んでいるシーン。 そして、リコが大切なものを元に戻すシーン。
これだけ追加されたことによって、終盤の展開がグッと引き締まった印象を受けました。
無駄のないみごとな追加ですね。
あと、最後のリコ&マキのやりとりも追加シーン。
この7巻では、「恋」についてはもちろんのこと、
生徒会5人の「友情」も重点的に描かれていたように思います。(表紙の5人が象徴的?)
ゆえに親友2人のやりとりでのシメは、この巻にふさわしいものだったかも。
などなど、恋に友情にと大忙しな女子中学生たちの日々。
アニメ化決定で、さらに盛り上がりそうな本作品。 今後もますます楽しみです!
【まんがタイムスペシャル 連載時感想】
6巻感想のときも書きましたけど、カラーページは連載誌で読むべしです!
本当、コミックスだとカラーじゃないのが残念なくらい、美麗ですよ、カラーの『恋愛ラボ』。
2012年 4月号 「・・・好きな男子によく思ってもらいたい その気持ちは素敵・・・」
2012年 9月号 リコの自覚と、エノの誤解と、マキの涙と・・・
2012年11月号 お勉強&お泊り会サプライズ! プール回はカバー外したら読めたー!
現在、連載中のお話では、生徒会5人でのやりとりが増えてきた印象ですが、
一方で、リコとナギの間にあるちょっとした思い違いから、
不穏な空気が漂い始めて、一体どーなってしまうのか、と気になる展開へ・・・
アニメ化も決まって、ますます今後が楽しみな作品です!