小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

「無料コミック デイ」

2007-05-08 04:54:03 | ニューヨーク暮らしの日々


本を手からおろせない夢中族のエネルギー
 去年居合せたNYの催事場、ジャビットセンターで熱気を帯びている
セクションがあり、鉄腕トム〔アウトロ ボーイ)のTシャツを着た若者や
忍者の仮装をしているハッピーそうな若者たちが気炎を上げていて
「なにごとか?」と驚いた。

 漫画、コミックは大衆文化の中でも最もアメリカらしいアメリカーナと
いえる。ポップアートにも影響を及ぼしているし、新しい素敵な発想の
グラフイック デザインも多い。

 アメリカの新聞にコミックが出始めたのは1800年代にさかのぼり、
最初の人気は1896年に現れた"イエロー キッド"。人気が出てイエ
ロー ジャーナリズムとまで言われたそうだ。10セントの漫画は子供
たちに大人気をはくし、何百万の子供たちが愛読者となった。
 第1の人気は子供でも買えること。しかし、第2次大戦時、安く買
える楽しみとして特に兵士たちにも人気が広がり、戦後ベビーブーマ
ーが愛読者になり、大人になってもひき続きのファンで、ロイヤーや
大学教授などの知識階級のファンが増たことが現代でのブームの第
2の理由。そしてコレクションがお金になるとのこと。
 元10セントのコミックが大切に保存され、新品に近いものは$1.000
という世界。コレクションの仕方もサブジェクト別、出版社別、続番号、
インデックス付きなど若いリーダーを感激させるファイルを作るという
懲り方。

 5月5日は年に一度のコミック デイ。コミックの最大流通ダイヤモン
ド コミック ディストリビューターがプロモーションで無料でコミックを
提供する日。

 漫画コーナー。殆どが日本の漫画。時間によっては床に座って
読むファンで殆ど通過できない。

 ニューヨークはコミックブック ストアのメッカで40軒以上あるそうだ。
コミックファンの話によれば、最低といわれるコミックストアでもほか
の州より良いとのこと。
 大人が電車の中で夢中で漫画を読んでいる日本や、フランスでは
プルーストの小説もコミック化されている事は世界中が知っている。

 世界中が共有する楽しみだとすると、変化とマーケットの可能性ば
かりでなく、新人類の子供の新新人類たちがこれから創造していくも
のはどういうものだろうか。

参考
 http://www.freecomicday.com


 


最新の画像もっと見る

コメントを投稿