入魂のラグ猫家族
彫刻を彫るように一目一目フックして生まれた猫ちゃん。喜びは格別。
いつも美しく手入れがしてある日蓮宗のお寺、谷中延命院の前庭の築山に7か月かかって生まれた入魂の猫たちの
撮影を終えました。
朝8時ボランティアの生徒たちが我が家前に集合。日本ヴォーグ社の新年号掲載用の撮影です。
去年の年末ミキモト 本店/6階ミキモトホールでポスターサイズ60枚のフックド・ラグの展示以後は疲れ果て、
少しプレッシャーのない仕事をしましょうと19世紀、穀物保存のためにネズミ退治に必要だった猫、特にタビー
キャットというアメリカのクラッシック猫をフックド・ラグで作成することにしました。
ボストンの会社から、生後3か月、毛並みもよくポーズも美しい茶色縞猫の赤ちゃんが当時15セントで売り出された
人気猫です。タビーキャットの美猫コンテスは(賞金:$1.000, 当時では凄い高額!)もありアメリカ中に広まった猫です。
疲れているとき ”猫ちゃんを生もう” は生徒たちもハッスルし、7か月後には勢ぞろい誕生しました。
6匹家族、5匹、4匹、3匹家族、二人兄弟又は姉妹、独身など、猛暑のなか家族別にならべていく時間はありません
でしたが、一堂に並べると、よく生まれてきてくれましたと皆感動しました。美人、イケメン、堂々たるブスもご愛敬で愛さず
にはいられない入魂の猫たちで、そのままがいい。やり直し整形する必要全くなしです。皆ななかなかの力作、個性があって目
に焼き付き、とてもとてもかわいいです。私は何よりも初めて作った人のうれしそうな顔、恥ずかしそうに持ってくる生徒も含
めて作り上げた達成観が一番うれしいです。
制作のコンセプトは愛して、楽しみながら好きなように作ること、一応は縞猫であること。
ポーズも伝統的なこのスタイルにすること。サイズを変えて猫家族を作ることなどでした。
お披露目は谷中の美しい日蓮宗延命院の前庭、草わらの築山です。日暮里駅西口、御殿坂から谷中銀座方向3分のところです。
谷中じゅうをなんか月もかけて散歩しながらこの撮影場所に決め許可を得ました。
作者たちに送付した生徒が撮った全猫写真のコメントはブログにご意見を書かない人からも
「私の猫ちゃんがいない!」
「私の猫ちゃんの居場所が分からないので教えてください」
「兄弟がはなればなれで残念!」
「やはり大きい猫を作ればよかった!」
「私の猫ちゃんはお尻しかみえなーい」などなど・・・
わが子猫を探すありがたーい熱烈ご意見と優しい親心を早速にうれしくいただきました。
朝早くから36度の猛暑の中、みなさんありがとうございました。2016年のキルトジャパン新年号見開き
に日本ヴォーグ社のカメラマンの写した写真と家族別の写真、入魂の谷中ラグ猫が6ページ掲載され、展覧会も企画
していますのでみなさん、どうぞご期待ください。