小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

感じ方の違い。人さまざま。

2015-03-30 21:13:59 | 暮らしのジャーナル

            可愛いい!と美味しい!言葉の津波

           毎日この言葉を朝から夜まで何度テレビで聞くことでしょうか。赤ちゃんは可愛い。美人やイケメンでなくても無条件にかわいい。
          お化粧をしたり、つけまつげをした少女など、学校に行かないで高価なモデル用洋服を母親と一緒に買っているのを見るのは豊かさでなく
         
知性のなさを見るようで寂しい。若い子は何もしなくても美しいし、人生の中でもとても大切な学びの時期だと思う。可愛い対象ではないと思う。

         学生は勉強で、子供が群がって買い物をしている姿などニューヨークでは見たことがない。公共放送の朝番組で朝から美味しいい!美味しい!と
         
眼をつぶったりして何人もが味見をしているなど、公共放送の映像のシェアとしては愚劣だと思う。日本ぐらいのものでしょう。世界で餓死している子供が
        沢山いることを忘れないでほしい。

     ニューヨークレストランスクールで学んだことは味覚はセックスと同じでそれぞれの人の育ち方や感じ方は違うので、ただ美味しい美味しいというのは知的な
     批評ではないと。ユニークな批評をするべしと。

     先日私の前を父親と歩いていた子供のユニークなこと、思わず ”可愛いわねーッ”と声を掛け父親に「誰がこの子の洋服を選ぶのですか?」と聞きました。
     父親は「お母さんです」と別にという話し方でした。「なんてかわいんでしょう!」「あ、そー」と父親はソッけなく言いました。
     日暮里駅のそばで 「バイバイ!」とその子に言うと立ち止まり、白目を出してアカンベーをされました。
     かわいい!
すごくユニークで個性に満ちていて嬉しくなりました。
           

        手には流行のロボットを持っていました。かっこいいこの子の将来を楽しみにしています。
        
          

                                        
     今フックド・ラグで作る猫のブリーダーをしています。すごく面白い。作る人により個性が出て目がうまくいかなかったという人の猫の方が
     個性が出て面白いです。美人猫よりもグーンといい。家の前を通る人のリアクションが見たくて玄関の前に数匹おいてみました。
     モニターで見ていたのですが、立ち止まる人、あっ!と口を開ける人もいたけれど、お寺巡りの人たは見ても何も感じないで通りすぎましたた! 
     私は家の中でモニターを見ながらアカンベーをしていました。感じる人、感じない人。見る人みない人。人さまざま。 
     お願い。 可愛かったら可愛いといってねッ。フックドラグの彫刻猫ちゃんたちも聞こえるのよー。勿論生みの親にも。

                                                       
     谷中猫産院フックド・ラグ
クラス。生まれる前からむちゃくちゃ可愛いい。皆にやにやしながら作っています。そして感じることは生徒も観察力のある人
     はうまい!感じない人は失敗しでも訂正しません。
     忘れないで欲しいことはプロは満足するまで何度も何度も何度もやり直します。素人は自分に甘いのです。フォークアートですからそれも楽しいですが、
     生徒たちもそれを少しは学んでほしいと思います。
                                   

                                      
”かわいい!” といってねツ
                                                       
  



   



 

 

 

 


毎日ときめいていますか?

2015-03-24 16:16:16 | フックド・ラグ

       フックド・ラグが歌う身近な幸せ。猫ちゃん、猫ちゃん、可愛い猫ちゃん。

         フックドラグで作る猫ちゃんの彫刻作りに生徒一同輝いています。

                                

   
     
作る人によって猫の性格が出てくるのが面白いのです。'眼がものをいう'という諺通り、
    上目使いやロンパリや眼だけで性格が出るのは本当に楽しいです。
    このところ猫ずいていて猫のリサーチを何日も続けました。猫好きは世界中いるらしく、
    ものすごい量の猫サイトがあります。猫のDVDもつい何時間も見て一人で大笑をしています。
    アメリカにも猫につかれた友人がいて広大な土地とホテルを100匹以上の猫に開放し、
    ついに自分は小さな部屋に住み、大部屋には何十匹の猫たちがサーカスのように飛び回って
    いました。財産をすべて猫に使い果たし、猫に囲まれて亡くなりました。始まりは門の外に
    猫を捨てていく人が多く、大量の猫食にも困っていると聞いた人がトラック一杯猫食を置いて
    行ってくれたとか、幸せそうに話してくれました。
    また優秀なバヨリニストだった友人は猫に手をかまれバイオリンが弾けなくなりある日、
    猫を抱いてNYのアパートで自殺しました。

    縁があってニューヨークから谷中に住むようになり、猫の街谷中の猫好き姉妹と友人に
    
なりました。
    毎日5時半に起きて谷中墓地に30匹以上の猫ちゃんにご飯を届けています。
    朝6時過ぎその様子を見ようと谷中墓地にいきました。誰もいない墓地は怖いので桜通りで
    待ち合わせをしました。待っている間の猫物語。
          
                      
     
このおじさんは毎日この猫ちゃんの餌を持ってくるらしく、お行儀よくまっていました。
     見ていると朝食は3コース、初めにドライフード、次のポケットから違う袋をだし、こぼさない
     ようにまとめながら食べ物をあげ、おじさんはきちんと後始末をして去りました。
     数日後芸大の横から都美術館へ行く道の真ん中にこの猫が、ご飯を食べていました。
                     
     芸大の建物の裏には猫の集会所があり、4色ぐらい色の混じった見たこともないような
     ユニークな猫がいます。アートスクールの影響かしらん。
                                     
     猪熊絃一郎さんもご夫婦で猫を愛していましたし、ピカソ、マチス、ヘミングウエイ、コレット
    
など限りなく多くのアーチストたちも猫を描き、猫とともに暮らしました。
    上の絵は小杉小二郎さんの野良猫です。
    今4月1日から7日まで日本橋三越美術サロンで小次郎さんの展覧会が開催されます。
    野良猫なのでこの可愛いい猫ちゃんを拾いたいと思っています。しかし、はがき大で
    50万円以上でしたので見るだけ。許可を得ておすそわけです。