小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

「ネヴァー アゲイン」

2005-01-30 12:57:33 | ニューヨーク暮らしの日々
ネヴァー ネヴァー アゲイン!
 金曜日のNYタイムスのトップ記事は、1945年1月27日、アウシ
ュウイッツの収容所が開放されてから60年めの記念日。
 記事によると「1942年から開放された1945年1月27日までに
殺害されたユダヤ人は百10万人、ポーランド人14万人、ジプシー
2万人、ソビエトの捕虜1万人、そのほとんどが毒ガスで焼却された。

 世界中の代表者が記念日のセレモニーに出席。イスラエルから来
たキャンプの生存者が ”私は裸にされた16歳の少女でした。家族
は全員殺害されました。私から名前を取り、刺青の番号がいれられ
ました。こんなことは2度と決して決して決してあってはならないこと
です”
 セレモニーは冷たい雪の降るなか汽車の来る汽笛の音で始まり、
汽笛の遠ざかる音で終わった」

 私たちの忘れてはいけないことがある。
それは戦争だと思う。ニューヨークで腕をめくって刺青の番号を見せて
くれた友人がいる。眼を赤くして語る経験談は涙なしに聞くことは出来
ない。
「忘れてはいけない!」とテレビではユダヤ人のスポンサーで繰り返し
繰り返し、これでもかというほど繰り返しユダヤ人虐殺を放映している。
 しかし、戦争はいやだと叫んでも、21世紀になった今もまた戦争が
おきている。違う宗教への不寛容か。欲望か。分からないまま市民や
兵士が死んでいる。

 精一杯生きる意味を考えずにはいられない日々である。
皆で戦争は”ネヴァーアゲイン!”
”忘れてはいけない”と叫んでいこう。

「お犬様」

2005-01-29 04:22:10 | ニューヨーク暮らしの日々
お犬様

 人も歩けば犬に当たる!え?なにか変な感じ。でも犬批判はご法
度。犬好きに取っては人間よりも大切な?ベストフレンド。大きな犬
もちは高級アパートには入居できないところが多い。
 私の住んでいるアパートはニューヨークでも数少ない大型犬でも
OKのアパート。というのもマネジャーが大の犬好き。狼とハスキー
の合いの子(愛の子?)を息子のように可愛がっている。
 グレートディーン、グレイハンド、サルキーなどものし歩いている。
パークでのボーイハントにはかっこいい大きな犬を貸しだすところも
ある。急いで歩いても進まないような小さい犬では男性たちに無視
される。大きい犬ほど男性を振り向かせ、チャンスを作るからだ。

 隣には2匹の秋田犬がいる。私のドアの前を通る時、チリン!と
首輪の鈴を鳴らして通る友人だ。やはり同国の血がそうさせるのか。
最近は老犬になり、写真のような身体障害犬用3輪車でお出かけ。
声をかけても知らない顔をする。その気持ちがよく分かり切ない。
気の毒でとてもカメラを向けられない

「ニューヨークの寒さ」

2005-01-24 09:34:53 | ニューヨーク暮らしの日々
寒い寒いニューヨーク。

 どのぐらい寒いか。通りで人にあっても挨拶はお互いに出来ない。
”電話するわ”というゼスチアですれ違う。口で息をすると眼がねが
曇り何も見えなくなる。摂氏零下20度ぐらいか。通りで誰かが転ん
で怪我をするとそのビルのオーナーが損害賠償をしなくてはならず、
建物の前はすぐ雪かきされきれいになる。
 新雪でパークは自分の足跡を残すだけの世界になる。
写真はコロンバスサークルから眺めるパーク。
去年できたばかりのタイムワーナービル七階から写したもの。
この下が話題集中のリンカーンセンタージャスシアター。

「アメリカン アンティック」

2005-01-23 12:42:09 | ものつくり

 1月末のニューヨークの華やいだ催し物はなんといってもアンテーク
ショー。中でもアメリカ中から選ばれたディーラーたちが集まるアメリカ
ンフォークアートショーは新しく出来たタイムワーナービルの会場で市
長の挨拶で幕が開けられた。高価になったとはいえ、ファインアートと
は比較にならない安さ。よいものには初日から赤丸がつけられている。
 ディーラーやコレクター、インテリアデザイナー、お金持ちが主な対象。
昔の暮らしを彩ったアメリカーナの魅力は格別。

写真は150年前のウールカヴァレットという手織りのベッドカヴァー。
キルトの前身で織機がないと作れず、主に専門家が作った。
織り模様にはキルトに使われたデザインがたくさんある。
キルトのブロックリピートも織り模様から影響を受けている。