リンカーンシネマで昨日見た映画は久しぶりに大感動であった。
南極の島、アンタークティカ。といっても世界で5番目に大きい大陸、
アメリカの半分の大きさで世界一寒い所だ。エンペラーペンギンのメ
スは1年に1度卵を産み、カップルで育てる。一年掛かる子育て中
に氷が解けて子供が死なないように、氷の一番厚い所を子育て地
ときめる。
数え切れないペンギンの群れが秩序正しく1列になって夜も昼
も南極の氷の上を延々と歩く。ヨチヨチ歩きの歩き方は愛らしく、すべ
り、転び、ユーモラスでせつない。猛吹雪にも負けず延々と行進を続
ける感動的な一大ドラマである。 子育て地に着くと寒さをしのぐため
にお互いに隙間なく寄り添って立つ。卵を産む相棒を探し、見つから
ないペンギンは海に帰る。2ヶ月間卵を温めている間に父親は片道
870マイルも餌を求めて海へと歩く。餌を蓄えて帰り、母親と交代す
る。卵は足の間にいれて羽で保護しながら、割れないように注意深
く交代し、今度は母親が餌を求めて海へと歩き出す。ペンギンは115
日間絶
食に耐えることが出来る。防水の羽は体温を調節でき、鳴き声でお
互いを認知する。子育て中はお互いに忠実に愛し合う。寿命は20
年間。
相棒は子育て中のみで毎年相棒を変える! 自然を受け入れ、
自然にそむかず、寒さと猛吹雪に必死で闘うペンギンたちの姿には
心を打たれる。 自分の体力の限界を知ったシニアペンギンは群れ
から離れて一人で遠くに歩き出し、風に吹かれて消えていく。
切なく、美しい光景だ。
大自然の無常さと神の摂理を知らされて感動する。
映画が終わるとみな総立ちになり、大拍手が起きた。ペンギンに教え
られたすがすがしい1日であった。
お勧めサイト:www.marchofthepenguins.com
(NATIONAL GEOGRAPHIC)