暮しのエッセンス 日本とアメリカ 暮しの経験から生まれる世界観…捉え方の相異
七夕祭りは日本のフォークアートとしても視覚的にも伝説的に素敵なアイデアだ。
東京駅の銀の鈴前にはそれぞれの願いを込めた願いごとが”よろしくねっ” とぶら下がっていた。 曰く
「痩せますように」 「5体満足の子が生まれますように」 「髪がふえますように」 「早く結婚できますように」
「経営が巧くいきますように」 「 楽な仕事がしたい」 「裕ちゃん大好き!」 「世界が平和でありますように」
「来月までにやせて水着が着れます様に」 「良い人が見つかりますように」 「素敵な彼と会えますように」
「夫が甘やかしてくれますように」 「彼と結婚できますように」 「彼が指輪がをくれますように」
願いを込めて祈るのは世界中同じ。外国では❤の立体手作りや、歩けるようになると小さな足の摸形を奉納するとか。
1999年できた紐育のダウンタウン、チャイナタウン近くの美術館のコンセプト、有名でなければ美術館展示は
しないという伝統を破り権威主義を無視し、民衆に開放した一般参加型民主的美術館、”NYC NEW MUSEUM”
で展示された”心を込めて”のリボン展。各自の希望を紙に書き、眼の前で即時リボンに印刷。
リボンに希望を乗せた画期的展覧会では
「アメリカに新時代がきますように」 「アブガニスタンに平和が来ますように」
「人々が学びながら暮らせますように」 「USAはほかの国と戦争をしませんように」 「HIVが世の中から消えます
ようように」 「地球の何処でも暮らせるように移民という言葉がなくなりますように」 「「どこかにより素敵な縁がある
ことを望むのはやめたわ」 「どこでも暮らせる独立心を持ちたい」 「NYで暮らしていけますように」 「NYで成功
できますように」 などなど。このリボンが美術館壁面いっぱいに飾られた。最後の日には皆に渡された。
2015年アメリカのタビーキャット108匹展を谷中の延命院で開催したとき、そのリボンは生徒たちの猫ちゃん
の首を飾った。
猫制作・和田知佳 猫制作・斉藤智恵子
猫制作・三宅愛子 猫制作・植田美和子
NYの中学生の「私のルーツ」という学習発表らしい掲示物を見たことがありますが、世界地図からNYに向かって矢印が引かれていて、それが世界のあちらこちらからのびていました。ということは、クラスメイトの親類縁者が世界中にいるということですよね。平和を願う心が、ごく自然に育つのはそんな背景があるのではないかと思いました。