小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

「セントラルパークの雪景色」

2008-02-24 00:13:35 | ニューヨーク暮らしの日々

夜、雪が降り出した。目が覚めると銀世界。パークへ行こう!

 パークへ入る前、路を渡る「ストップ}のサインが美しく雪に映える。

ダコタから入る72丁目パークの入り口。ダコタのおかげでこの界隈
はニューヨークのファッショナブルなアドレスになっている。
シンガーミシンの客室用として1882年建てられたダコタは126年も
たっているのに今も健在で美しい。(プラザホテルも建てた
同じ建築
家:ヘンリー ハーデンバーグ・Henry Hardenbergh)

イマージン:ボランティアの番兵?がいないと悪趣味な飾りがなく嬉
しい。素朴なほうがイマージンにふさわしく、レノンへの思いも新た。

朝早くから観光客を案内する人力車。チェリーヒルにて


え?自然にできた顔じゃなくて、創造力豊かな人の降雪利用の作品?
こういういたずらは愉快ね。ベセスタ・テラスにて

ベセスタ噴水の女神は子供たちを守り、翼には鳥たちを休めている。

雪空の暗い日、朝早くから人々はパークを楽しんでいる。

グレートローン:大芝生の広場からセントラルパークサウスを見る。
ベートーベンさん風邪引かないようにね。


「何でもありの日本にない食べ物」

2008-02-22 06:55:57 | 

パストロミ・サンドイッチ

 
食品も世界中の有名ブランドは日本のどこかにあり、グルメ日本に
ないものはないと思う人が多い。
しかし、多くの国の代表的食品が集まるのはニューヨークだ。
 
人種の坩堝がそうさせたのだろう。面白いことは特別地区に行かな
くても、人々が散らばって住むようになると、何処のスーパーでもお目
見えするようになる。その食品が人気を持つと調理法も紹介され、一
般化して次第に混血食品が出回るようになる。必要を満たすビジネス
が、介入すると国際的になってくる。御寿司しかり。ブラウンライスに
ニンジンとアバカド、エビカマと卵ののり巻き寿司など、本物御寿司
を知らない人が、「私は日本の寿司のファン!」などととのたまうと淋
しい思いをするのは何処の国にでも当てはまることなのだろう。

 時々日本に帰ると日本食の純血は素晴らしいとも思う。
それを育んできた人たちの伝統は素晴らしいと唸る。そして京都人
が心の中で「あなたたちに分かるものですか」と一元さんを相手にし
ないのも理解出来る。「こちら一元でも二元でも馬鹿にされても平気、
あなたたちのファンです。京料理の素晴らしさ。どうぞ自信を持って
威張っていてください。そして伝統を壊さないで下さい」と願う。

 国際化はいいのか。インターナショナルはいいのかと考えさせられ
るこの頃である。勿論イエス!そしてノーとも答える複雑さがある。
「恵さんの考え方はアメリカナイズされている」と日本で言われれば
反論はしないけれど、島国的アイデアだなーと思う。
複雑な世の中。そしてPCの交流と同じく何がなんだか分からなくな
る。
パストロミとは?
 
冷蔵が発明される前、貯蔵用肉が作られた。ブリスケットといわれ
る牛の胸肉をスパイス入り塩水につけ、コーンビーフが作られた。
その肉を燻製にしたものをパストロミという。ユダヤ系デリ、またはレ
ストランで食べられる。パストロミは日本ではお眼にかからなかった。
ニューヨーカーのお袋の味代表である。
 7番街のカーネギーデリでは、「たとえ値段は変わっても量を減らし
たり、伝統的サービスは変えません」と昔ながらの山盛りサービス
を保持している。サンドイッチを2人前(写真は一人前)
食べれた人
は2個目は無料になる。昔から変わらないカーネギーデリの伝統だ。
マスタードをたっぷりつけて食べる。
 日本女性には4分一の分量でお手上げの量である。残すと頼まな
いのにウエイターは「ドッギーバッグほしいですか?」と聞く。持って
きた袋に「それは犬用でないことは知ってるぜ」と恨めしい眼をした
犬が言っていた。

 
 

 

 

 

 


 

 
 

 

 

 

 


 


「ハッとするいい言葉」

2008-02-18 10:08:14 | ニューヨーク暮らしの日々

毎日が発見

 寒いけれど、頭を冷やしに散歩にでる。
歩きながらビルディングのドアや窓、鉄のフェンスなど見て歩くのは
冬といえども楽しいものだ。ヨーロッパとも違う。勿論、日本とも違う
ニューヨークの楽しさがある。

 ウエストサイドの歴史保存地域になっている界隈を歩いてみる。
この界隈には沢山のダッチ建築があリ、屋根やビルの装飾が独特の
オランダ建築で、ニューヨークの歴史を彷彿とさせてくれる。
77丁目の
リバーサイドアヴェニューの角まで、ブロックの半分以上を
占めている古いオランダ建築の前で
立ち止る。
 こんなところに教会に続く付属の大学があるとは長い間
知らなかっ
た。帰宅してから調べてみると、この学校のオリジナルは
1638
年、
オランダ人がはじめて設立したニューヨークに出来た最初の学校との
と。一時独立戦争で閉校されたことがあったが現在も教育は続行さ
れているという。

          241West 77th Street, the Collegiate School

 教会側の壁に読み人知らずの言葉、
THE HEART THAT LOVES IS ALWAYS YOUNG
「愛する心を持つ
者はいつも若い」と書いてある。
なんでもないようなこの言葉。
うーん!含蓄のある言葉だ。心にしみ込ませようと思った。

―犬も歩けば棒に当るー
今日の散歩も新鮮であった。

 
帰ってから早速NY に住む日本人の友人にこの言葉を電話で
知らせると、「僕はいつも若い女の子に惚れているんだよ」
といった。


 


「冬のセントラルパーク」

2008-02-11 04:26:41 | ニューヨーク暮らしの日々

散歩の喜び
 日本では元旦に皇居を一周した以外、散歩する時間もなかった。
3ヶ月ぶりにセントラルパークを散歩した。

左)同じブロックに住むこのビルのオーナーは前庭に見事な日本の
もみじを植えていて四季を楽しませてくれる。雪割草が咲いていた。
右)冬の散歩は周りがよく見えて違う楽しみがある。

いてつく冷たさ。日本の零下10度。帽子なしには歩けない。

左)一年中同じ場所でジャズを奏でる人。「この人は何でも知ってい
る」?何かミステリアスで、いつか話してみたいと思っている。
右)さすがの寒さ。誰も座っている人がいない淋しいベンチ。

左)水のないベセスダ噴水にて。右)妖精の会話が聞こえそうな巨木

アフガンは砂漠生まれなので寒さに弱いのだそうだ。頬被りが愉快。

あまり愉快なので、しばらく後ろをついて歩いた。やっと見つけたウン
チスポット。


「食べ物の話」

2008-02-05 14:28:29 | 

グルメ王国日本 
 いまや日本はグルメ王国といえる。あけても暮れても食ばかり。テレ
ビや雑誌でグルメを書きたて、食への関心が深まっていったのだろう。
日本人は何かのことに一億総染めになるのが好きらしい。時々日本
にいくと、今日本人は何になびいているかが分かる。テレビや、雑誌
が同じ事を繰り返し繰り返しやるからだろう。気が付かずに一億総な
めになっている。有名になれば、どの雑誌も同じ人が出てくる。雑誌
に個性はなく、売れなければと焦って有名人を追っている。皆と同
じだと怖くない安心感だろうか。
 あるときは何処も彼処もセックス関係。電車の釣り広告からも、
スポーツ新聞のセックス記事を広げて読んでいる人からも判断できる。
あるときはファッ
ション、ファッション、今年はこれだ!とか親切に断言
して総一億化を奨励している。仕掛け人には気が付かず、皆がなび
くのも日本人の優しさなのだろうか。そして食べ物・・・是こそ究極
の味と書き立てれば、皆が行列をする。何時間も並んで食べてゲ
ットしたなどと勇んで話す。ミシェランが決め付ければ「いってみた?」
という事が会話になる。戦争に従ったのは命令であったなどとは言え
ない日本人の逆らわない深層心理が隠されているように思う。
いってきたわん、台湾へ・・・

 
3度目の台湾 に日本滞在後、台湾の台北にいる友人を訪ねた。
台湾の食欲も相当なものだがバラエティとチョイスに措いて好き嫌い
は別として、健康意識が底辺に働いている。冷と温に食品を大別して
食べるのは賢い文化だ。 街中いたるところにマーケットがあり、屋台
の食べ物屋がある。眺めて歩くだけでも楽しい。

 屋台の食べ物は食べてはいけないと言われて育ったので、食指は
動かず、食べず嫌いな物が沢山あるけれど、美味しさを知っている人
には幸福なチョイスが豊富にある。豚の肝臓は病人用の健康食だそ
うだ。

写真:素食は粗食の意味でなく健康食という意味だそう。魚の団子。

写真:釜揚げシラス。すごく安い。茹でたイカ。熱加工料理なのでOK


写真:ウーン!これは
どうしてもだめ。

 上等はサービスとか盛り付けのスタイル、インテリアなどで決まるの
は何処も同じだ。美しく飾られた会席料理をめで、高いお金を出す日
本人。キッチンの裏では高価な器を何十個も手洗いする人たちがいる。
高いのも当然だ。 安くておいしい物が沢山ある台湾。殆どが自国の
食品だ。台湾人が優しいのは暮らしに見栄がなく誰もが非常に安く
食べられる生活からなのだろう。