小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

 「NYドッグ ファッション ショー」

2006-08-25 09:44:54 | ニューヨーク暮らしの日々

 



ジョークではない。真面目なビジネス!
 
ペット ビジネス シンポジュームがニューヨークで
開かれた。いまやペットブチック、エリートペット用おし
ゃれアイテムがブームである。
豪華なペット香水、シャン
プー、グルメ食品、ファッションドレス、ネックレス、リ
ード、飼い主とマッチしたアクセサリー、コート、靴、ベ
ッド、デコア用品、本物のダイヤモンド入りジュエリー、
クッション、犬を携帯するときのおしゃれ犬用バッグ、骨
壷まで商品がそろっている。

「ニューヨークドッグ」「ハリウッドドッグ」「We Love
Dog」などドッグおしゃれ専門誌が何冊も出版され、どの
ようにビジネスプロモーションをクリエイトしていくかを
教えている。
動物愛護協会の資金獲得のためのブラックタ
イ パーティとファッション ショーもあった。「素敵な
犬は持ち主のセンス!」と宣伝。可愛いいと思うか、やり
すぎか、またはグロテスクと思うかはそれぞれの自由。
 尻尾を振るとスカートのギャザーが揺れ動き、オー!
あー!のスマイルの洪水であった。 デカダンスではある
けれども需要と供給がマッチしたトレンドとか。

 


 「出入りのないドア」

2006-08-21 10:16:30 | ニューヨーク暮らしの日々




もう開けられることのないドア
 壊されるか、または修復されるかの運命にある建物たち。
ニューヨークのダウンタウン、トライベッカのビルは主に倉庫または加
工場であった。
100年を経た今もしっかりしていてスペースも広く、投
資の対象になり、既に見違えるように修復されている。ダウンタウン 
ヴィレッジにある小さいビルは投資しても高層ビルも建てれず、まだ空
きビルのまま残っている。時間の問題ですぐ取り壊されることだろう。
 出入りのない、もう開くこともないビルのドアは格好のキャンバスだ。
意味のないことを書き殴る・・・これもニューよーカーの一つの生き様
だろうか。居場所のない人。どこにもいけない人。自分を探している人。
どんな人がどんな思いでこのドア前に立ったのだろうか。
 まもなく消えてなくなる古いドア。人も消えうせ、ビルも姿を変え、歴
史が変えられて行く。
 記録されることがないだろうと思われる寂しい最後の記録である。


 「消え行く建て物」

2006-08-18 00:03:31 | ニューヨーク暮らしの日々

 
古い煉瓦に書かれた色あせた広告。一年後このビルはなくなって
いた。感傷的写真


 

 ロングアイランド シティ、イサムノグチ美術館のすぐそば。空色と黄
色の立ち止まさせる色彩。右は朽ち果ててはいるが、枠は頑丈な
。この鉄骨にハッとして立ち止めさせられた。
 消えていく運命の建物たち 建築物をを見ながら散歩するのは私
の楽しみの一つ。かつてないほど不動産が値上がり、NYCはどこもか
しこも工事中である。又来たときはなくなっているかも知れないビルの
写真を撮るのも楽しい。 繁栄した港。世界のお金の集まる街。流れ込
む移民の安い労働力。才能。百年以上経ったポンコツビルもお金とな
るとニューヨークのトレードマーク、スピードが加わる。 消えうせる運
命にある古い昔のビル。運命が終わる前の記録である。


 「死骸の臭いのする花」

2006-08-12 23:03:18 | ニューヨーク暮らしの日々


8月13日 NY Times より              ブルックリン植物園の一部
 
大な夢の花
ブルックリンの植物園で10年に一度しか咲かない花が咲いたんです
って!見にいかない?」とアメリカ人の友人から電話があった。「2日
から3日間しか咲いていないそうよ」今日は咲いてから2日目だ。
私たちは15分後にブルックリン行きの地下鉄に乗っていた。 何も知ら
なかったが、アモフォファラス ティタナム(Amorphophallus titanum) 
別名、死骸の花として知られているそうだ。
咲く時は腐った肉のような強烈な臭いを出し、臭いに惹かれて寄ってき
た小さな蜂たちやカブト虫が花粉を運ぶという。
1937年と1939年、ブロンクスの植物園で咲いたことがあり、見れる
人は一生に一度の機会らしい。 1878年スマトラで発見され、花の高
さは5.5フイート、球根は40ポンドもあり、咲くまでに10年の月日がか
かる。かぼちゃの花のようなシェープで、グリーに紫をぼかした夢のよう
な花だ。私が見たときは臭いはなかったが、臭いを噴出したときには卒
倒する人もいたとか。くさい臭いになれたニューヨーカーでも卒倒する人
がいるとはとは・・・ 自然はなんと興味深いことだろう。この眼で見た
死骸花のあやしい姿が脳裏に焼きついている。


「誰でも持っている隠れた才能」

2006-08-05 10:07:28 | ニューヨーク暮らしの日々

   日本のを見てください。
物作りの素晴らしさの中でも、誰でもが作れるアメリカン キルトは
20年間で日本に定着したばかりか、世界が注目する「日本のキル
ト」に成長しました。手造りのなかでキルトのように流行した熱病は
他にないでしょう。はじめは、たかが女の針仕事と軽蔑されたキル
トです。ところがです
日本のキルトフェスティバルも巨大なエヴェント行事になりました。
誰かがビジネスのためにプロモートしているにせよ、あなたが作ら
かったら大きくはならなかったのです。一人一人の作り出すエネ
ルギーの大きさに参加した人は、参加した喜びを体で感じとってい
ることと思います。
150年も前に家を美しくするため、こつこつと作った女の針仕事、
ベッド掛けがこのように外国にまで影響を及ぼすとは誰が想像出来
たでしょうか。現在はアメリカの大学や美術館で調査がほぼ完了し、
コンピューターの普及のお陰で何万枚ものキルトがクリック一つで誰
でも見ることが出来るように成りました。 素晴らしいことはキルトを職
業として確立させた人もたくさんいます。しかしキルターの多くは職業
を持つチャンスもなく、家庭を持ち子育てをしながら創作を展示するこ
とで、楽しみとある生き甲斐を感じていると思います。小さいことか始
めたのに、大きな結果を生むチャンスを あなたたちガ提供してい
る証拠です。


キルト
と同じようにアメリかを代表するクラフトにフックド・ラグがあり
ます。キルトよりも簡単で自由発想です。キルトと同じく誰でも作れる
のが魅力です。参考:「アメリカンフックド・ラグ」(発祥から作り方・現
代 まで)小林恵著:主婦と生活社版 2002年)



  あなたの才能を開発していきましょう。何であっても作り出すことは
素晴しい!指紋や顔が違うように、DNAが違うように、それぞれがユ
ニークでクリエイティブなギフトを持っています。私は作り上げた人達
すがすがしい、嬉しい顔からどれほど喜びとエネルギーをもらった
ことでしょうか。
(参考:
http://www.happykurashi.net  アメリカンフックド・ラグ2005
年展覧会出品作品全展示中)

お知らせ
2006年度 特別アメリカンフックド・ラグ講座:新宿朝日カルチャーにて
11月1日、8日、15日、各水曜日の3回。10時~正午まで。
11月2日、「キルトの話」木曜日1回のみ14時~16時まで。
お問い合わせ:新宿朝日カルチャー講座3部 しあわせ生活科
http://www.acc-web.co.jp
羽山早苗様まで。 電話:03-3344-19447 
hayama@acc-t.jp
是非参加してください。


「地球がすすり泣いている」

2006-08-01 18:25:12 | ニューヨーク暮らしの日々

鳥たちよ、ごめんなさい

ニューヨーク州の生物学者が昨年178の鳥を調査したところ、血
液や羽に大量のマーキュリー(水銀)が発見された。鳥たちによっ
てマーキュリーはどのように広がるのか。その結果どのように自然
環境や人間にに影響されていくか。メイン州の生態学研究所のさら
なる調査によると、マーキュリーは湖や川にすむ魚からも発見され
るが、魚を食べない鳥たちから発見されることを重大視している。

過去10年間でNY州のソングバードは雨や森のマーキュリーにより
45%絶滅した。マーキュリー ポルーションはどこから来るのか。
ニューヨークタイムスにでていたリサーチ報告によるとオハイオ州や
中西部からの石炭を使用している工場からでることが判明。有毒な
チェインに影響されていく。小さな虫や川底に住む生物はマーキュ
リーを食べ、それを食べた小さな魚が、大きな魚に食べられる。大
地に落ちたマーキュリーは土に沁み込み腐った樹木についた虫た
ちを鳥が食べ、生態へと影響を及ぼしていく。人間が食べるフード
チェインにどの程度影響を及ぼすかは今のところ不明とのこと。
1週間に1度川魚を食べても人間には影響ないとのこと。

NYのマーキュリー ポルーションを2010年までに半分に削減する
という州知事の提案は州の問題ではなく、地球規模の問題で根元
をなくさない限り・・・と心配している間にミサイルがどんどん発射さ
れ、石炭からでるマーキュリーを心配するどころか、海も土地も放射
能で汚染されていく。毎年観光客でにぎわう美しいベイルートの海
辺は重油が流れて真っ黒になった。人間が地球からいなくなる日の
映画は、遠いどこかの予想映画ではなく現実に近づいている。アル・
ゴアのドキュメンタリーは皆もっと真剣に行動しなければならない警
鐘だ。

果てしなく続く人間の貪欲。 鳥たちよ、魚たちよ、そしておいもさん
たちも。許しておくれ。悪いのは人間ね。地球や人類を救うことはでき
ないけれど、小さいことを皆ですれば地球も変わるかもしれない。
諦めないで小さいことから始めていこうね。