小林恵のNY通信

NY在住47年、2011年より東京谷中に居住。創造力をのばすためのエッセンス、スパイスをいれた私の暮らしの手帖です。

「それぞれの国に良いところがある」

2012-02-17 09:08:46 | 暮らしのジャーナル

 伝統の素晴らしさ・伝統のない素晴らしさ

日本に帰ってきて日本の伝統の素晴らしさに心から感動しています。ものつくりの伝統継承は一日でならず、すぐ真似することは出来ません。精神的にも学ぶことがたくさんあります。
しかし、弊害もあります。
これが実に厄介なことが多いと思います。

アメリカで暮らし始めた頃は、伝統のない自由さに感動していました。
移民たちの伝統はひきつがれ、更に新しいアイデアを尊敬し、改良を続けました。そこには誰とでも分かち合たいというアイデアが最も尊重されているのです。

この二つの違いには、実に大きいものがあります。日本ではつまらない伝統にしがみついている人も少なくありません。権威を保持するためにはなんでもする。よく考えるとあまり意味がないものが多いのです。誰のために?なんのために?の疑問がありますが、理由がたくさんあっても大抵はつまらないものです。殆どが自分の存在のために固守しているようです。

世界は大きくて自分対世界を考えてみると、この世に生きていることを真面目に考えられるようにはならないでしょうか。

世界中から震災のメッセージが送られてきています。見知らぬ人からの励ましのメッセージは、あなたが大切なことを知らせられます。良いことは、よいものは、人に知らせ分かち合う義務があるとおもうのです。大小の問題ではありません。

世界中が今ほど面子や権威が意味がないということを考えさせられる時は、かつてなかったように思います

ITのコミュニケイションが撹拌され、美味しいジュースを世界中でシェアすることは出来るようになるかしら。
悲しいことだけれども人間の考え方を変えるには、ながーいながーい月日が必要でしょう。
凡人の点のつながりも文化を作っていきます。自分には何ができるか。日々考え続けている凡人の悩みです