マンハッタンを喰うスティーヴ ブリル(Steve Brill)
「おなかが空いて何か食べ物のこと考えてパークを歩いていると
ぶどうの葉を取っていた女性に出会った。ぶどうの葉でご飯を包んで
食べるギリシャ料理を教えてくれた。これが動機になって25年以上
隔週ごとにビッグアップルの公園で食用草を探すツアをオーガナイズ
し、”ビッグアップルからサラダを作る男”と言われている。その男の
ニックネームはワイルドマン。200以上の食用草が生えているという
セントラルパーク、参加者はすでに総計25万人にも及ぶ。」とニュー
ヨークタイムス2分の1ページに記事が出た。
サイトアドレスが紹介されている。www.wildmanstevebrill.com
日曜日11:45am~3:45pm,ウエストサイド72丁目パークの入り口に
集合。参加費一人12ドル。(人数による)子供6ドル。時間厳守。昼
食、ノートブック、ペン、水、ポリ袋、マッシュルーム用紙袋、ナイフ、
手袋、害虫用軟膏、帽子など持参のこと。サイン入りワイルドマンの
著書3冊、DVD、来年のスケジュールあり。ウエブサイトを見てくる
事。参加者は電話連絡をする事。申し込んでこない人は15ドル罰金。
次回参加の時支払う。(ニックネームの意味が少し分かりかけた)
いつか参加してみたいと思いつつ、やっと参加が実現した。
5分前に到着してベンチの腰かけると、隣の赤ちゃんを抱いている
青年が”ワイルドマンのツアに参加ですか?”といったのでお互いに
紹介しあう。彼は弁護士。自然主義者。ベジタリアン。子供をつれて
外に出るのが趣味。生後5ヶ月の赤ちゃんの可愛い事!
ワイルドマンがやってきた。乳母車の下からノート、ペーパー、本を
出し集金。30人以上集まっている。“おつりなし、ちょっきり下さいッ”
と大きな声で叫ぶ。乳母車の下や両脇にはいろいろのものがぶら下
がっている。一見ホームレス卒業風。突然「トーちゃーん!」と叫んで
転がるように走って現れた3歳ぐらいの女の子に「イエス、バイオレッ
ト ダーリン!」とワイルドマンが答えた。
グループは彼の先導で歩きだした。ハコベをつまみながら食べて
いる。ジューンベリー(6月のベリーといわれる小さなブドウ状の種が
多い甘いベリー)の花盛り。彼は「花も食べれます」と白いきれいな
花を食べる。皆キリン風情で樹の周りで花の味見。愉快だ。
タンポポ、山百合、スミレの葉っぱ。(花も食用)クローバー、チッコ
リー、ガーリックマスタードなどを説明しながら歩いているとき、グル
ープの一人がきのこを見つけた。「このきのこは私の前のガーフレン
ドと同じ。毒ですから気をつけて」と説明もなかなかワイルド。ここで
孫かと思われる娘の事情が読める。藤の花を食べ、ごぼうも掘った。
池のそばに生えるキャットテイル、猫の尻尾というガマの穂をワイル
ドマンは引き抜き「白い根っこの硬い部分を剥き齧るとキウリとズキ
ニを混ぜたような味がします」と説明。
ロシアではコサックのアスパラカスと言われているそうだ。
スミレが密集しているところで一服。ワイルドマンは娘、バイオレッ
トをスミレの群れの真ん中に座らせ、「私のスミレをたべないでくれ
よッ!」と叫んでいる。
ここがセントラルパークかと疑うほどひんやりしたランブル〔自然だ
けの道)でスミレの花をつんだ。
圧巻はなんといっても巨大きのこ。昨夜の雨でにょきにょき出てい
る。やわらかい外側が美味しそう。”コリコリして美味しいんです”と
分け前をもらった。夕食時ソテーにしようかと鍋まで暖めた。しかし、
発狂してもなんだし・・・と思い、私は食べないで捨てた。
つぎの日 ”とても美味しかった!”と参加した素敵な人からメールが
入っていた。
細いのがワイルド ガーリック
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