散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

福田・新川崎市長は「中学校給食」を新政策の第一歩に~市議会で決議済

2013年10月29日 | 地方自治
川崎市議会選挙での福田新市長のマニフェストは今の阿部市政とどの辺りが違うのだろうか。HPに掲載された政策のキャッチフレーズには、「川崎を一歩先に 人に投資。未来に投資。」とある。おそらく、「人・未来に投資」とは子どもから若い層にかけて、その育成に力を入れるとの宣言だ!

従って、政策展開の第一に『教育こそ日本一の川崎に!』、第二に『「母になるなら川崎市」と言わせてみる」』が置かれている。阿部市政の特に第三期、現在の展開が新たな産業集積「臨海部再開発」と、コンパクトシティモデル「武蔵小杉地区・超高層マンション・交通の利便」に傾斜しているのと対比ができる。

福田氏は阿部市政で取り上げられなかった政策を目玉に、政策を進めるスタイルを変えながら取り組んでいくだろう。その点で、議会がオール野党となることに心配する向きもある。しかし、全体として現在の阿部市政を基本的には引き継いでいくはずであるから議会がデッドロックになるとは思えない。

そうは言いながらも、議会とのスムースな緊張関係を意識的な努力は必須である。その点、先ずは阿部市政が無視をしていた「中学校給食」を目玉にし、保育待機児童解消、小中学校教育充実を“三本の矢”にして取組むのが良いと考える。

特に議会がすでに「中学校給食実施」の決議をH22/3に行っていることが大きい。この決議のプロセスの中で筆者の印象に残っているのは、民主党・市川佳子議員の議員質問であった。

若き母親を代表したかのように、『…私も今朝、高校1年生の娘のお弁当をつくって…しかし、ふだんは、余りに忙しく…主人がつくってくれて…愛情があっても、時間がなくて、つくれなかったり…手抜き弁当に…身をもって、罪悪感まで感じてしまう方はいっぱいいらっしゃる…これが実際の本音だと…。』

おじさん議員に言える科白ではなく、しかし、情感が出ている処に討論を外れる危うさも…しかし、これが決議の底流に流れる感情のように思われる。

中学校給食を積極的に推進する立場で活動してきたのは、公明党と共産党である。H21,22年度では、共に会派代表質問の中で、この項目を取り上げた。一方、自民党及び民主党は沈黙を守っていたが、H22/3に民主党が初めて会派質問で取上げた。また、公明党、共産党も全国状況を踏まえ、実施を迫った。しかし、教育長は答弁において、“愛情弁当論”を展開した。これが尾を引いたようで、決議は議会最終日の本会議に提出され全会一致で採決された。

以上の経緯を踏まえれば、自民党以外は積極的に賛成すると思われる。そこで問題は、市民の間の盛り上がりと具体的な方法を選択する際の決め方にある。ここで福田スタイルを確立し、その後の政策展開を軌道に乗せることが肝要だ。

      


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