散歩から探検へ~個人・住民・市民

副題を「政治を動かすもの」から「個人・住民・市民」へと変更、地域住民/世界市民として複眼的思考で政治的事象を捉える。

スイミーモデル・新党「自治体」の姿~日本維新の会・橋下徹と「首長5」~

2013年02月09日 | 国内政治
橋下共同代表の肝いりで、国会予算委員会において、維新の会の知事・市長経験者5名が質問に立った。名付けて「首長5」、一つのイメージ戦略であるが、優れたアイディアだと評価する。中田宏(元横浜市長)、東国原英夫(元宮崎県知事)、鈴木望(元磐田市長)、坂本祐之輔(元東松山市長)、山田宏(元杉並区長)の5氏だ。

これを読んで5年前に提案したスイミーモデル・新党「自治体」を想い起こした。その後、結局、橋下徹氏がスイミーとして登場したことになり、氏がスイミーモデルの中で提示した地域主導権(地域分権ではなく)の具現化を進め、大阪都構想を政治的、法的に実現可能にした。続いて、衆院選挙を経て、大きな魚のふりができる統合された体制が整備されてきた。それが「首長5」の位置づけであろう。

分権とは、分けられて確定した権限であって、特に活動のイメージはない。それに対して「主導権」は何ものかと対峙し、別の何ものかに働きかける活動のイメージを持つ。その意味でファイブは国会での活動を全国に発信しながら、各地の首長選、議会選を経て2年後の統一地方選へ向けての活動を担っていくはずである。前者は法的概念であるのに対し、後者は政治的概念になる。

このモデルのポイントは、「同じ領域に集まり、同じ方向を目指し、同時に行動する」こと、“集合・指向・同時”であると上記の記事の中で述べた。これはイメージであって、具現化する世界は別であるが、そのイメージを持つことが具現化をドライブするのだ。橋下氏が今回の「首長5」を発想した経緯は特に報道されていないが、単なる思いつきではなく、活動を進めるうえでの、イメージから出ているに違いない。逆に、この試みからイメージを逆算することができる。

今後、橋下氏は、参院議員の兼職を可能にしたい処だが、おそらく自民党は慎重に検討して、6月の参院選までにケリを付けることはないはずだ。すると、橋下氏は大阪市長を辞任して参院選に臨む必要がある。これによって維新の会の統合力は増し、最後の難関であるみんなの党との統合へ向かうことになる。ここで“集合・指向・同時”が完成の域に到達することになる。

おそらく、地方自治体の首長及び議員の参加は更に増えるであろうから、スイミーを眼に大きな魚として完成していくことが想定できる。今回登場したファイブの活動は、今後の橋下の国政登場への地ならしになる。

        
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 柔道界の「精神的従属による... | トップ | 橋下国政登場対アベノミクス... »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

国内政治」カテゴリの最新記事