遅いことは猫でもやる

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優秀な官僚

2018-12-18 03:43:21 | 雑感

海舟生誕の地の標識碑

由来碑

勝海舟の業績などの説明板

以前アサヒビールの本社(筋斗雲の巨大なオブジェのある隅田川沿いの建物)の脇に勝海舟の像があり、あの辺りの住人かと思っていた。両国あたりの散歩案内図に、勝海舟生誕の地の碑があるとの記述があり、駅近くの両国公園に行ってみた。

江戸の遺跡、所縁の場所などが流石に東京には多い。公園の片隅に標識とパネル説明板が掲示してある。勝海舟は幕末幕府方の役人として活躍したが、もともとは12代将軍徳川家慶の5男の遊び相手として江戸城に召されている。剣は島田虎之助の道場で習い、直心影流の免許皆伝である。兵学は窪田清音の門下生である若山勿堂から山鹿流を習得している。


嘉永6年(1853年)、ペリー艦隊が来航(いわゆる黒船来航)し開国を要求されると、幕府老中首座阿部正弘は幕府の決断のみで鎖国を破ることに慎重になり、海防に関する意見書を広く募集した。これに海舟も海防意見書を提出、意見書は阿部の目に留まることとなり、安政2年(1855年)1月18日、異国応接掛附蘭書翻訳御用に任じられて念願の役入りを果たし、海舟は自ら人生の運を掴むことができた。

その後長崎海軍伝習所に入門(ここでの学習成績は評価の分かれるところであるが)、新たに造られた軍艦操練所で海軍技術を教えることになる。万延元年(1860年)、幕府は日米修好通商条約の批准書交換のため、遣米使節をアメリカへ派遣する。咸臨丸の指揮官として乗り込んだのが海舟である。

海舟は幕府の海軍ではない「日本の海軍」建設を目指すが実現せず、最後の老中板倉勝静によって最後の陸軍総裁にまで起用される。予定されていた江戸城総攻撃の3月15日の直前の13日と14日には海舟が西郷と会談、江戸城開城の手筈と徳川宗家の今後などについての交渉を行う。結果、江戸城下での市街戦という事態は回避され、江戸の住民150万人の生命と家屋・財産の一切が戦火から救われた。世にいう江戸城無血開城である。

後世に残る彼の業績の第一はこの西郷との談判であったが、彼は維新後もしぶとく生き残り外務大丞、兵部大丞、参議兼海軍卿、元老院議官、枢密顧問官を歴任、伯爵に叙された。

評価はいろいろだが、彼は日本の歴史を作った一人であることは間違いない。彼は視野の広い優秀な官僚であったと思う。





山が舞台の女性心理小説

2018-12-17 03:19:18 | 


湊かなえ「山女日記」幻冬舎文庫 2014年刊

ご存知、湊かなえの女性の心理を描いた小説。オムニバス形式の8篇の短編からなる山が舞台の小説である。舞台は妙高、火打、槍、利尻、白馬、金時、トンガリロ(ニュージーランド)、涸沢。

登山そのものではなく、山登りに来た経緯、関係者との軋轢、友情などを女性特有の細かいタッチで心の襞にまで踏み込んで描写している。実績も力量もある筆者の語り口はなぜか爽快感を感じる。最後の短編「カラフェス(涸沢フェスティバル)に行こう」でハッピーエンドチックな終わり方をしているのも好感が持てる。

山登りの参考書にはならないが、小説として面白い。

原宿の賑わいを見て思う

2018-12-16 04:00:24 | 雑感


N響を聞きに行った帰り道、原宿の駅近くに行ったら、街路が輝いていた。さすが若者の街、夜9時くらいであったが、人通りは絶えることなくイルミネーションの下を流れていた。

東京が活気があるというのは、こうした若者が多いということで、地方では高齢化が進み出歩く人も少なく、若者も少なくなっているからである。

自分が高齢者になって思うには、街の構造が若者向きののものである限り、地方の盛り場は昔の賑わいを取り戻すことはないし、商店も繁栄しない。コメダ珈琲が従来の回転率重視の商法を改め、ゆったり寛ぐ場を提供するコンセプトに転換して成功したように、街全体を老人受け入れ様に組み直さないと元には戻らないのではないだろうか。

青の洞窟

2018-12-15 03:32:50 | 行ってきました






代々木公園NHK前は原宿の駅から見ても青い光で埋まっている。近づいてみるとホール前の立木に一面の青のイルミネーションが施してあり、5,600m続く青のトンネルは壮観である。

色味から言って、寒そうではあるが、それだけ深海の底に潜ったような印象である。近づいてみると「青の洞窟」の表示がしてあり、近くには露店が営業している。ここは青の洞窟SHIBUYÀというらしい。シュノーケリングで有名なイタリアのカプリ島の海の洞窟を意識したのだろう。
      
若いカップルが圧倒的で、青のトンネルを肩を寄せあって潜っている。若いっていいなあ。

孫の誕生日

2018-12-14 03:02:48 | 家族

本日のメイン料理 特大ハンバーグ

食卓に並ぶ料理の数々

プレゼントをもらい早く席を立ちたそうなA君

2ヶ月ほど前に「今年の僕の誕生日は日曜日なので爺婆は来てくれるよね」と確認が入った。カレンダーを眺めることの好きな孫らしい一言である。そう言われては行かずばなるまい。色々なアクシデントもあって、この一年間ご無沙汰をしていたので、本当に久しぶりである。一年ぶりに会った孫は、ずいぶん大きくなったし、しっかりもしてきた。

今まで同様鉄道に対する関心は依然として旺盛で、加えていろいろな分野での知識欲が出てきた。なぞなぞを出されても答えきれないものが増えてきた。お嫁さんが用意した特大ハンバーグを旺盛な食欲でぱくつく姿は頼もしさを感じる。

一人っ子ゆえ親が少し手をかけすぎかと心配していたが、どうやら杞憂に終わりそうである。子供は馬鹿ではない。親から言われたことより、親がやっていることを見て育ってゆく。口うるさく言っても親自体がやっていないことはなかなか実行しない。その意味で「子育ては自分育て」である。

バッハのクリスマス曲

2018-12-13 02:21:12 | 行ってきました

NHKホールのロビー

開演前のホール

アンコール曲案内

義兄夫婦より頂いたN響定期演奏会のチケットでオーケストラを聞きにN響ホールへでかけた。客席はほぼ満員、フルメンバーで舞台もほぼ埋め尽くされ、国内屈指の交響楽団の演奏は期待された。

久しぶりの音楽会で、弦の響きを堪能できるとワクワクした気持ちで開演を待った。演奏曲はバッハの曲ばかり3曲。中でも3曲目はマニフィカト 二長調BWV243でクリスマス用挿入曲つきで、オーケストラの後方に30人ほどの合唱団が整列し、オペラのような歌声を響かせる。

ソプラノ、アルト、テノール、バスとそれぞれのパートの歌手が声量豊かに歌い上げるさまは圧巻である。楽器も声と競い合うというより、声を引き立てる控えめなボリュームで伴奏し、十分聞かせてくれる。こんな曲目を教会の礼拝堂で聞いたらさぞかしと思うだろうが、それでも十分楽しめた。

どんな演奏会もそうだが、良い演奏を聞くと何やら軽い興奮状態に陥る。少しほてり気味の身体が夜風に気持ちよかった。チケットを頂いた義兄夫婦に感謝。

仲人の訃報

2018-12-12 03:22:16 | 友人・知人


今年も喪中はがきが届く季節になってきた。いろいろの思い出のある人の訃報を聞くと胸が詰まる。中でも仲人をしてくれた方の知らせには驚いた。もう5月には没せられたと聞く。

このご夫婦は、二人共傑物の方だった。ご主人は私にビジネスの覚悟と取り組み方を教えてくれ、今年亡くなられた奥様は人の結びつきの大切さを教えてくれた。我々夫婦が成立したのもこのお二人のお蔭で感謝に堪えない。お二人ともピュアーで頭脳明晰な方であった。

残された奥様は次女の方と同居されていたが、晩年認知症を発症されたと聞いていた。何年か前、息子の家族とホームを訪ねたが、なんの違和感も感じなかった。しかし医学の道を歩まれている娘さんが言われるのだから確かだろう。

通知を貰い、とりあえず霊前に線香を手向けるべく次女宅にお邪魔したが、霊前の写真は厳しいお顔をされていた。しかし近づいてみると心なしか笑顔になっている様に見えた。

良き伴侶と一緒にさせて頂き本当にありがとうございました。安らかにお眠りください。

枯葉のとぐろ

2018-12-11 02:45:33 | グルメ


しばらくぶりに山に行ってみたら、もうすっかり冬の様相だった。樹々に着いていた葉はことごとく枝を離れ、林は見通しが良くなっていた。家の周りが少し明るくなっようだ。

デッキに枯れ葉が積もって、長く畝を作っている。まるで龍が寝そべってでもいるようだ。風の吹き方でこんな形になったのだろう。ちょっと面白い。辞典を開いてみたら 蜷局(とぐろ)=蛇がからだを渦巻のようにぐるぐる巻いてわだかまること、とあった。胴体が少し伸びている蛇のようであるが、枯れ葉が鱗のように見えた。

不思議な街路樹

2018-12-10 01:16:30 | 雑感


近所を散歩していたら不思議なものにぶつかった。街路樹の一本に沢山の果実が実っている。コンクリートとアスファルトに囲まれた道路の一角にたわわなみかんがなっている。おそらく夏みかんの一種だと思うが、一個や二個ではなく何十個という数だ。

大東京の真ん中、街路樹の一本が夏みかんだとは思いもよらなかった。夏みかんは公害に強いのだろうか。これを見かけてから散歩のコースはこの木の下を通ることが多くなった

老舗百貨店

2018-12-08 03:22:16 | 行ってきました

師走の日本橋三越本店

三越のシンボル・ライオン像

店内のアーケード?

中央ホールの天女像

一昔前、百貨店といえば三越、三越といえば百貨店の雄であった。名古屋のオリエンタル中村が三越に吸収合併された時、「相手が三越ならばやむを得ない」という空気が支配していた。また前身は越後屋といわれ、江戸時代の老舗である。

所用で日本橋に赴いた際、ついでにちょっと覗いてみた。さすが老舗である。歴史を感じさせる風格ある建物、玄関のライオン像も対で迎えてくれた。人は多いが、ざわざわとした雰囲気でなく妙に落ち着いている。師走の慌ただしい状況の中、不思議な感じがした。

入ってみて驚いたのはフロアー全体が「売らんかな」という姿勢でなく、「よろしかったらどうぞ」といったところか。何故か文化の空気を感じた。網目模様のアーケード?が店内にあったり、巨大天女像が吹き抜けの大ホールに設置されている。良い意味で世間におもねない、骨太の経営哲学がにじみ出ているように思う。さすが老舗の百貨店だと感心した。