遅いことは猫でもやる

まずは昔メールした内容をひっぱってきて練習...
更新は猫以下の頻度です。

never forgotten

2012-03-06 14:52:00 | 行ってきました

バス乗り場(降り場?)の案内板

ビジターセンター入り口の表示

公園内から観る真珠湾遠景

オアフ島で,行っておきたかったのは、パールハーバーだった。

知人は、あそこは我々にとって決して心地良い所ではないよ、とアドバイスをくれたが、やはり歴史上の地点は体感しておきたい。

遅れて日本からやってきた息子と合流し、ワイキキからバスで1時間以上かけて、現地に向かった。ハート型の湾をぐるっと周り、やっと到着した時は3時になっていた。

バスは記念公園(ビジターセンター)前で終点となり、入ってすぐチケットセンターへ向かう。「チケット買えますか?」と聞いたら、退役軍人みたいな大男が、いきなり「3時までだ、もう過ぎている!」と時計を指すのをみたら、3時6分すぎ、この国はこんなに時間に正確な国か?それとも、日本人と見てこんな態度を取るのか、といきなりムカッときた。何の切符かしらないが、そんならいらないや、と構内を歩き始める。

この湾は入江が入り組んでおり、水深もありそうで、正に天然の良港だ。造船所らしきものもある。戦艦や潜水艦、遠くにアリゾナ記念館の建物もみえる。今も軍港なのか。
近くの資料館の扉をそっと開けてみたら、映画上映中で、そこに滑り込んだ。ニュース映画風に、かなり抑え気味に、「戦前日本は経済制裁に耐え切れず、戦争を仕掛けてきた。日本は宣戦布告をせずに攻撃してきた。戦死者の数2345人、民間人57人。我々はこれを決して忘れない」と。そして続くミッドウエーの海戦以後、戦況を盛り返してゆくさまが続く。公園内のあちこちで、「ここで死んだ人のことを、我々は決して忘れない」という銘板を見た。
同じように「過ちは決して繰り返しません。安らかに眠って下さい」と宣言する広島との違いを感じる。この屈辱を忘れずに「闘うぞ!」とその根源を鼓舞する姿勢と、「馬鹿なことをした、もう二度とやるまい」、と自省する違いなのか。


アリゾナ記念館

海中から顔を出す、戦艦アリゾナの残骸

戦没者の名を刻む壁に向かって

沈められた戦艦を示すブイ

この攻撃は、ルーズベルトの誘導だった、というフーヴァー大統領の談話や、説もあるし、民間人がわずか57名の犠牲というのは、この種の攻撃にはありえないほど、正確に軍事目標のみに限定されていた、などの言い訳はあるが(最近のイラク戦争勃発の時の民間人の被災はこんなに少なかったか)、とにあれ、アメリカは正義だ、という前提の展示であることは間違いない。映画が終わり、アリゾナ記念館へは船で渡る。これも無料。今も沈むアリゾナの上に作られた記念館。追悼銘板を残す。壁に戦死者の名前が刻まれている。花輪が捧げられており、リボンにはyamatoyamaと記されていた。
目の前、500mほどに降伏調印をした戦艦ミズーリ号も泊まっている。未だに湾内には沈められた戦艦がそのままにされており、名前を刻んだブイが浮かんでいる。

緑と青い海に囲まれた、のどかな自然にそぐわない戦艦や、潜水艦の展示。「決して忘れない」という文言。かすかな違和感を感じる。果たして広島を訪れるアメリカ人の場合、どんな空気を感じるのだろうか。

ワイキキの浜辺から、行きはバスで2.5$、帰りはタクシーで50$の旅だった。

ミズーリ号

何故か停泊している潜水艦。展示用の旧型らしい。

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