三上延著「ビブリア古書堂の事件手帖」①~④メディアワークス文庫刊 2011年~13年
本屋大賞をとったベストセラー。友人が用意してくれた本の中に入っていたので、①~④まで一気に読んだ。
鎌倉に住む大学を出たての若者が古書店の女店主に惹かれ、勤め始める。
古書に詳しいこの女店主は、人見知りではあるが抜群の推理力で、持ちかけられる事件の謎解きをする、という物語である。
推理小説のストーリーを紹介しては興ざめなので差し控えるが、古書の世界がこんなに多彩なものだとは思わなかった。しかもかなり高価なものがあるという。
これらの古書絡みの事件を、コナン・ドイル「シャーロック・ホームズ」ばりの推理と、古書の知識で解いてゆく。
小説の彩りとして、恋愛に初な美人店主とのふれあいを交えながらストーリは進む。謎解きのヒントがやや細かすぎるところはあるが、神経が行き届いているとも言える。
エンターテインメントとしては勿論水準以上である。
まだ続編が出版されるという。楽しみである。