原村の周回道路でもう一つ見つけたものがある。街路灯の飾りだ。昭和50年代だろうか、ペンションブームが沸き起こり、この原村は代表的なペンション村だった。
高度成長を背景として、旅行ブームが始まり、民宿、公営の宿、その後一寸バタ臭いた感じのペンションがブームとなった。サラリーマンから転職する人も大勢いたような気がする。
清潔なベッドと、西洋料理、それでいて家族的なもてなし、そこでテニスにでも興じれば完璧な中流ライフであった。
その時代に作ったものだろう。街路灯の飾りに八ヶ岳連峰が使ってある。南北アルプスかも知れない。ランプのかっちりとした造形になかなか良く合っている。いかにも信州人らしい真面目なデザインだ。こういう街路灯が点々と立っている様は全盛時の原村を彷彿とさせ楽しい。こんな所にもお金をかけるゆとりがあったのだろう。
古き良き時代のノスタルジーをかきたてられる。