朝のんびりシャワーなど浴び、バルコニーで朝食を優雅に摂り、ゆったりと11時頃出発。本日は島の北部と天文台方面。
やや雲が多いが、晴天率90%を信じて出かける。
極彩色のカメハメハ大王像
まずは、カメハメハ大王生誕地、ハヴイへ。入植した日本人がタロイモ栽培などに懸命に取り組み、この街は親日的だという。大王像の背後の記念館入り口に座っている、ボランティア?のおばさんが、「名前を書いてゆくかい」と気さくに話しかけてくる。大王像は極彩色で、海に向かって右手を上げている。この像はフランスで製作されたが、こちらに運ぶ際、喜望峰周りの船便が難破し、改めて発注した像がワイキキで設置され、その後引き揚げられたものらしい。「椰子の実、落下注意」の案内板に別れを告げ、ワイメア経由で,王家の谷ワイピオ渓谷へ。
広大な牧場に牛や馬が草を食む(遠くの黒い点が牛)
ワイピオ渓谷、展望台
王家の谷(左側)
途中、東京23区より広いと云われる、牧場を横切り、ひたすら走る。雲が多く、天候は予断を許さない。
王家の谷、ワイピオ渓谷は300mの断崖に挟まれた緑の聖地。岸には白い波が飛沫を上げる。カメハメハ大王の墓もあるそうだ。谷に降りるには、4WD限定で、しかも事故保険対象外区域だそうだ。ここで軽く、途中のショッピングセンターで買ってきた、チキンカツサンドおにぎり(天むすハワイ版)を軽く食す。
ビジターセンターからのマウナケア
そこからいよいよ今回のハワイ島メインイベント、マウナケア天文台を目指す。再びワイメアに戻り、小雨の中をオニヅカセンターへ向かう。
草と潅木の高原の中の一本道で徐々に高度を上げてゆくと、軍の演習所(キャンプ)を通り、ビジターセンターに着く。雲がほとんど切れ、寒さが厳しくなる。遠くには虹がかかる。ここで、厚手のズボン、ダウンコートなどで身を固め、更に上に向かう。
オニヅカ宇宙飛行士レリーフ
マウナロア山と雲海
30分ほど走ったか、オニヅカセンター到着。このオニヅカとはチャレンジャー号で亡くなった宇宙飛行士を記念して命名したものだ。彼はこの島出身か。センターといっても、売店、トイレ、映像施設、外で男の人が、数台の望遠鏡の調整をしているだけの小さな小屋だ。まだ少し日暮れまで時間があるので、4WDを生かして山頂へ行くことにする。(といっても息子の運転んなので私は乗っているだけ)すぐ山道は土の道(それでも比較的広く2車線ほどある)をジグザグに登ってゆく、道路が舗装され出したら、頂上は間近だ。土煙が観測の妨げになるので、舗装されているのだという。
マウナケア頂上の天文台群
陽が沈んでゆく
天文台観測開始
実際はもっと赤あかとしているが・・・。
観測所が点在する頂上付近は、4000m当然雪を被っている。50人ほどの観光客がサンセットを待っている。近くのとんがり帽子の雪山の山頂にも大勢の人がみえる。さすがに息が切れ、少し頭のふらつく高度である。遠くのマウナロア火山も、ゆったりとした裾野を引き、雲海をまとって、優美にそびえている。山頂について、10分ほどで、陽が沈み始めた。赤く雪を染めてゆく。空気が澄み切り、静かな夕日に顔が輝く。手近な公衆トイレ(世界一の高さの公衆トイレではなかろうか)を利用して、帰路に着く。オニヅカセンターに着いた時には,陽はとっぷりと暮れ、望遠鏡の前には行列ができていた。金星、木星、月などを覗かせてもらう。月のクレーターがくっきりと見えた。この日は三日月であったが、足下に月の影ができるくらいに明るく、月の明るさに少々驚いた。それにしても、星が沢山輝き、天の川が正にミルキーウエイと呼ぶにふさわしく、数々の星屑に埋められていた。一時間ほど星空を堪能し、8時に出発。小一時間走って、ワイコロアビーチリゾートへ帰着。翌日が早いので、夕食も早々にして荷造りにとりかかった。
こうしてハワイ島の休暇は終わったが、息子のガイドと、運転のせいで、この島の良いところを余すところなく満喫できたように思う。ハワイに来るならオアフよりこちらですね。
コナの飛行場ではハワイアンダンスの銅像が見送ってくれた