mukan's blog

つれづれなるままに ひぐらしPCにむかいて

ジン、ジン、ジンという「驚嘆」

2015-08-10 09:38:33 | 日記

 ご無沙汰しています。8月3日から、北海道へ山歩きに出ていました。昨日未明に帰宅した次第です。そのご報告はまた後日致しますが、下山中にアクシデントがあり、仙骨を傷めてしまいました。尾骨の少し上ですね。美瑛町の整形外科の医師は「ひびが入っている、自然治癒を待て、痛みは40日間続くよ」と笑いながら診たてて、痛み止めの薬と湿布薬を処方してくれました。

 

 むろんアクシデントの後も、2時間半ばかり通常ペースより速く歩いています。階段の上り下りもし、飛行機にも乗って帰宅しているので、ふつうに動く分には(じくじくとくる尾骨近くの痛みを伴いますが)問題がさほどありません。ですが、力を入れて何かを持ち上げようとしたり、身体を起ち上げるときに、ジンジンジンと痛みが走ります。くしゃみをしてもジンとくるのは、可笑しいくらいです。

 

 たとえば鳥獣戯画を取り上げて、この絵を描いた人は骨格構造を良くとらえているという評言があります。身体の動きというのは、ほんとうに隅々にまでかかわるバランスが作用して構成されているのだと、一つひとつの振る舞いをするにつけ、思い当たっています。72年経って初めて、自分の身体の精妙な造りに驚嘆しているわけですな。その都度、ジン、ジン、ジンという「驚嘆」をともなって。可笑しいですね。

 

 まず何よりも、山の始末をつけなければなりません。大きなザックははやばやと宅配便で送ったので、午前中には届きました。最近の物流の確かさと便利さに感謝しきり。洗濯をする。用具も干さなければならない。

 

 一週間近く家を空けると、いろいろなコトが溜まっています。むろんカミサンは在宅だったから、私にかかわることだけなのですが。訃報が2件。暑中見舞いの返事が2件。すでに立秋が過ぎているので、残暑お見舞いとして作成して出す。出発ぎりぎりまで借用していた「資料」を、送り返さなければならない。1件は、残暑見舞いと一緒にポストに投函に行く。だが「資料」の方は大判なので、料金がわからない。ポストがあるコンビニで聞くが、若い店員は「わかりません。郵便局へ行ってくれ」という。今日は日曜日だからね、そうはいかないのよ。切手は売っているのに、わからないの? と言っては見るが、分からないものは仕方がない。家に帰ってパソコンを開いて「郵便料金」を検索、「料金205円」。50円切手を4枚張り、もう一度コンビニに引き返し「5円切手」を求める。「ありません」という。結局2円切手3枚張り、JPに1円寄付をする。

 

 もう一つの「資料」がけっこう大部。持ち上げると、ガギッ、ジンジンと響きが仙骨に来る。カミサンが「置いといてっ」と声をあげて持ち上げて、コンビニにもって行こうとする。「おいおい、それは重すぎるよ。車を出すよ」というと、「取りに来てもらおうか」という。そんな制度があるのなら、それにしようと応じて、あとの始末を任せる。ほんとうに世の中は痒い所に手が届くようになった。

 

 そんなこんなで、北海道の山の記録は、ファイルをつくったところで手に着かない。そうして夕方早くに、孫2人を連れて娘がやって来た。学童保育のお休みになった彼らを預けて娘は仕事に戻る。15日に引き渡すまで、お世話をすることになります。兄孫はさっそく「じいちゃん、どこの山に登る?」と、山談義を始める。こちらが何を好みにしているか先刻承知で、ご機嫌をとっているのですね。でも、「じつは」とアクシデントの話をする。「ふ~ん」と期待がしぼむ。「じいちゃんは登山口にいて、ばあちゃんが(奥日光の山を)連れて歩くわ」というと、妹孫が「あっ、あそこなら私も歩けるわ」と、昨年雨にたたられながら歩いた小田代ヶ原をイメージしたのであろう、嬉しそうに声をあげる。

 

 そうだなあ、私は障碍者になったのだね。そう思ったら、下旬の苗場山を案内できるかどうか。早くに決めなければならないことに気づきました。いつもサブリーダーをしてくれているKさんにメールを送り、「ご相談」することにした。さていつまで、障碍者が続くか。しばらくは、ジン、ジン、ジンと驚きながら、我が身とご対面して過ごすことになりました。


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