北の風に吹かれて~独り漫遊記~

町歩きを中心に、日々の出来事を綴ります。 
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子供の頃の衝撃

2016-09-26 22:22:31 | 特撮作品鑑賞
ウルトラマン、バラバラ…うっ、頭が…!歴代ウルトラ戦士たちとキッズを苦しめた“トラウマ怪獣”ベスト10(ウレぴあ総研)


まあゼットンが上位に来るのはわかるけど、子供の頃に観て様々な意味で衝撃を受けたのは、ムルロア(ウルトラマンタロウ第24話~第25話)だったなあ・・・。
同じタロウの登場怪獣で言うと、タロウとゾフィーを相次いで倒したバードンも衝撃だったけど、タロウを叩きのめし、地球を黒煙で包み込むという前代未聞の展開の衝撃度は本当に大きかった。
子供心に、自分があんな風に暗闇に閉じ込められたらと思うと怖かったし、ムルロアの航空機襲撃によって両親を失った六人きょうだいの様子も、見ていて身につまされるものがあった。
それだけに、後編の第25話で、ウルトラベルの力で黒煙が吹き払われ、ZATのAZ1974爆弾でムルロアが倒されるシーンは、一転してすごくスカッとしたのを覚えている。
いつ頃だったかはっきりとは覚えていないけど、「ムルロア」という名前の意味(由来)を知った時も、「なるほどそういうことか」という納得させられた。
元々は、「トロン爆弾」という核兵器の使用に端を発するストーリーなだけに、ウルトラファミリー勢揃いというお祭り編の中にあって、しっかりと人類への警鐘を鳴らしていたという点で、ストーリーの完成度も高いと思う。

子供の頃というのは、本当に純粋な気持ちでヒーローを応援しているものだから、ウルトラマンに限らず、ライダーでも戦隊でも、そのヒーローがやられてしまうということは、本当に衝撃が大きいもの。
大人になった今は普通にそのシーンを観ることができても、時には子供の頃の気持ちに戻って衝撃を受けるという純粋な気持ちは、忘れてはいけないのだろうと思う。

ウルトラマンは、ゼットンに倒された初代ウルトラマンがゾフィーの手で蘇ったのをはじめ、死した後に生き返るということが何度となくあったけど、ライダーや戦隊はそういうことがないので、例えば「超電子バイオマン」第10話で、初代イエローフォー=小泉ミカが命を落とす場面がトラウマになったという人もきっと多いのではないだろうか。
でも、残された四人が悲しみの淵から立ち上がり、新しい仲間を迎えて敵を倒すという展開には、観ている子供達へ向けた様々なメッセージが込められているのだろうから、トラウマになりつつも、そこから大切なことを学び、受け止めてくれることが理想だろうということを、作り手は考えていたのだろうと思う。

「トラウマ」というのはとかくマイナスイメージで捉えられる表現だけど、その中に、いかにしてプラスの要素を見出すかということに気を配っての作品作りは、大人になった今思うと、敬服の一言です。
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