自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆東大の赤門をくぐる

2006年12月09日 | ⇒トレンド探査

 きのう(8日)出張で東京・本郷の東京大学を訪れた。安田講堂へ通じるイチョウ並木は透き通った黄色とでも表現しようか、きれいに色づいていた。

  東大のイチョウは校章にもなっているだけあって、キャンパス全体を黄色く染めるくらい本数は多い。そのイチョウと赤門がコントラスを描いて、これも見ごたえのある風景だ。青森から訪れたという女子高生が記念撮影に夢中だった=写真=。

  お昼時に学食の「中央食堂」に立ち寄った。目に止まったのが、「赤門ラーメン」(360円)。麺より多そうなモヤシに、とろみのあるス-プ。豆板醤で辛く仕上げてある。中身は白菜、キクラゲ、そぼろ肉。ちょっと目には天津飯かと思ってしまう。

 東大の赤門をくぐったのは2度目だ。18年前、新聞記者をしていたころ、取材で訪れた。本郷キャンパスは元々、加賀藩の上屋敷だった。当時、発掘調査が行われており、出土品など取材した記憶がある。赤門は徳川家から姫が輿入れした際、造られたもの。

  3時間半ほどの滞在だったが、ひとつ面白いことに気がついた。学生に注意を呼びかける貼紙の内容がやたら多くて内容が細かい。食堂のトレイの返却口に「トレイにガムをつけないでください」。食後にガムを噛んで、そのままトレイにくっつけて出す輩(やから)がいるらしい。法文棟の1階トイレの貼紙は「注意!残飯・ゴミ等を流さないこと」。トイレに弁当の残飯を流してトイレを詰まらせた者がいただのだろう、と想像してしまった。

  しかし、これらはレアケースだろうから、いちいち貼紙で注意を呼びかけるべきものだろうか。あるいは、それほど頻繁にトレイにガムをくつけたり、トイレに残飯を流す学生がいるのだろうか。

  確かにマナーを守りましょうと貼紙しても、具体性な記述がなければ気にもとめられないだろう。だから、細かく事実を列記した方がわかりやすいのかもしれない。普通の人は、そんな貼紙を見て、なんて行儀が悪い学生が多いことかと思われるのが嫌でそこまでは書かない。世間体より事実をきちんと書いたほうがよい、それが東大流なのかもしれない。

⇒9日(土)夜・金沢の天気  あめ


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