自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★続・グランドカバーの攻防

2016年08月11日 | ⇒トピック往来
   庭にどのような樹木を植え、花を咲かせるか、楽しみの一つでもある。そのポイントは地面にどのような植物を生やすかによってもそのイメージが決まる。芝生であれば洋風ガーデンだが、コケ類だったら和風の庭だ。そのグランドカバープランツ(地べたに生やす植物)が雑草に覆われることがある。その手入れが大変だ。

   我が家の庭にはいろいろは雑草が生える。スギナ、ヤブカラシ、ドクダミ、チドメグサなどは通年で生えてくる。ことしはなぜかチドメグサの勢いが強い。これが我が家の芝生ゾーン、スギゴケ・ゾーンにびっしりと映えている。チドメグサは茎全体が横にはって、節から根を出し、どこまでも広がる。これが芝生ゾ-ン、スギゴケ・ゾーンに侵入し、急速に増殖しているのだ。これまではところどころで見かけたので、さほど気にはしていなかったが、ことしは勢いが随分と違う。専用の除草剤はあるのだが、なるべく使いたくないので手作業の草取りだ。

   手作業は地味だ。芝生ゾーンでは、芝生の根に絡まるようにして生えているので、芝生の根ごと除草することもある。スギゴケの場合、スギゴケをかき分けて、チドメグサの茎を捜し出して抜く。一人ではなかなか作業がはかどらないので、きょうは応援部隊を導入した。掃除代行サービスの「ダスキン」から5人のスタッフを派遣してもらった。ダスキンでは草取りも清掃作業の一つとして位置付けており、オーダーすると部隊を編成して派遣してくれる。10日前に担当者が下見をして、草取りの経験が豊富がスタッフをそろえてくれる。

   午前9時に5人の女性スタッフが帽子、手袋のいでたちでやってきた。気温はすでに30度を超えている。まず、芝生ゾーンの除草から始める。葉っぱを取るのではなく、網状になった茎を根こそぎ取る旨を説明し、作業に入った=写真=。作業スタッフの一人から「芝の根もむしってしまったのですが、よろしいですか」と声が上がった。「全然問題ありません。チドメグサの茎ごと取ってください」と返答。チドメグサとの闘いは本戦に入った。茎を縦横無尽に生やすチドメグサ、取っても取っても、切れた茎が残る。人海戦術による「根絶やし」作戦なのだが、そう単純ではない。

   2時間余りの攻防で、芝生ゾーンはなんとかすっきりした。続いて、スギゴケ・ゾーンに入る。スギゴケをかき分け、一本一本抜いていく。その作業の様子はまるでサルの毛づくろいのようだ。午前中3時間、契約の時間が終わった。作業量は20リットルのポリ袋で9個分の分量になった。

   炎天下の作業を黙々とこなしてくれた作業スタッフの皆さんには頭が下がる思いがした。ひょっとしてこうした地味な草むしりの作業をお願いできるは日本だけではないだろうか。そして、チドメグサを名指しで攻撃対象にする草取り作戦を展開するのは我が家だけか。旧盆前の「山の日」の休日、グランドカバーの攻防はひとまず終わった。しかし、茎は絶えてはいない。逆襲のチャンスをうかがっているだろう。次なる闘いが。

   と、友人にこの話をしたら、「雑草を非道の敵とみなして、闘い気分に浸るなんて、風車を巨人だと思い込んで突撃していくドン・キホーテのようだな」と軽く笑われた。

⇒11日(休)午後・金沢の天気   はれ

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