自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆豆を投げつけたい「ミサイルの鬼」「偽旗の鬼」

2023年02月03日 | ⇒トピック往来

   きょう2月3日は「節分」。季節を分けるとの意味があり、あす4日の「立春」の前触れだと小さいころに教わった。伝統行事として、冬をしのぎ暖かな春の訪れを前に、邪気を払う「節分豆まき」が行われる。「鬼は外、福は内」と。

   「鬼は外」と叫びたいのは、頻繁に日本海に向けて弾道ミサイルを発射する北朝鮮だ。新年早々のことし元日にも弾道ミサイルを発射し、朝鮮半島東側の日本のEEZ外に落下させている。去年は37回、計70発を日本海に向け発射。2017年3月6日に能登半島の輪島市の北200㌔、去年11月18日に北海道・渡島大島の西約200㌔のEEZ内に着弾させている。朝鮮労働党機関紙「労働新聞」(ことし1月1日付・Web版)によると、党中央委員会総会で、金正恩総書記は演説し、戦術核兵器を大量生産する必要性を述べ、「核弾頭の保有量を幾何級数的に増やす」と方針を示している。

   ロシアのプーチン大統領がウクライナのゼレンスキー政権を「ネオナチ」と称して偽旗を掲げて去年2月24日に侵攻を始めてまもなく1年になる。その後の4月4日、ロシアのセルゲイ・ミロノフ下院副議長がロシアのオンラインメディアで「どんな国でも、隣国に対して権利を主張することはできる」「多くの専門家によると、ロシアは北海道に対してあらゆる権利を持っている」と述べた。同じ4月20日、ロシアは北部アルハンゲリスク州にあるプレセツク宇宙基地の発射場から新型のICBM「サルマト」を発射し、およそ5700㌔東のカムチャツカ半島にあるクーラ試験場の目標に命中させている。プーチン大統領が「北海道の権利の奪還」という偽旗を掲げて動き、プレセツク宇宙基地の発射場に再びICBMを構え、日本に向けた場合、反撃能力は可能なのだろうか。

   豆を投げてみたい「鬼」がいる。ドイツやオーストリアなどヨーロッパの一部の地域で伝承されている、「クランプス(Krampus)」。頭に角が生え、毛むくじゃらの姿は荒々しい山羊と悪魔を組み合わせたとされ、日本の伝承行事「ナマハゲ」や「アマメハギ」の鬼面より迫力と威圧感がある。家庭を回って、親の言うことを聞かない悪い子に警告して罰を与えると信じられている。欧州の子どもたちに豆を持たせて、「鬼は外」とクランプスに投げつけてはどうか。(※写真は、ドイツ・ミュヘン市の公式ホームページ「Krampus Run around the Munich Christmas Market」より)

⇒3日(金)午後・金沢の天気   くもり


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