自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

★ナメクジと危機管理

2008年12月17日 | ⇒トピック往来
 どれほどインフラ整備を施してもフイを突かれ、パニックを起こすことがある。我が家で起きた話だが、どの家で起こりうることなのでブログに記す。昨夜(16日)、午後8時半ごろ帰宅すると我が家だけが真っ暗な状態だった。この時点でいろいろなことを想像してしまう。家人が一人もいないということは、事前の連絡がない限りあり得ない。「何か変だ」と緊張が走る。玄関ドアの鍵を開けて、そっと入る。

 想像したのは強盗が入るなどの最悪の事態。すると奥の方で懐中電灯の明かりが揺れている。「やっぱり」と思い。大声で「誰かいるのか」と凄んだ。すると奥から家内の声、「停電なの」。力が抜ける。

 数分前から停電になったという。配線用遮断器を調べると、漏電ブレーカーが落ちていた(「OFF」状態)。ブレーカーをオンにしても、カチッとならずにすぐ下に戻ってしまう。そこで、我が家の電気工事を担当した会社に電話した。勤務外時間だったが運よく電話がつながった。事情を話すと、「それでは配線用遮断器にある各室用の子ブレーカーをすべてオフにしてください。それしてから漏電ブレーカーを再度オンにして、子ブレーカーを一つ一つオンにしてみてください」という。その通りに子ブレ-カーをすべてオフにして、漏電ブレーカーを上げて、子ブレーカーをオンにしていく。すると、浴室用の子ブレーカーをオンすると漏電ブレーカーが落ちることが分かった。再度、会社に電話し状況を説明すると、「それは浴室周りの漏電ですね」といい、即来てくれた。

 浴室周りの外壁の外灯、ガス給湯機といろいろと調べ、会社の人が「あやしい」とにらんだのが、外付けのガス給湯機と直結している屋外防水コンセントだった。コンセントから電線を抜いて、配線用遮断器を絶縁抵抗器で検査をすると正常値が出て、やはりここだと分かった。同じ型の屋外防水コンセントを会社の持参してくれていたので付け替えてもらった。

 で、その原因は何か。コンセントを開いてよく見ると、長さ3ミリくらいの黒いナメクジがコンセントの中に入っていた。「ナメクジがコンセントに入ってきて電極に挟まってショートを起こすことはたまにありますよ。ナメクジは水と同じですから」と会社の人は苦笑した。外壁を伝ってコンセントの差し込み口のわずかな隙間から侵入したらしい。ナメクジは感電して死んでいた。ナメクジを指先で触ると確かに水っぽい。

 住宅を新築する際、それなりに危機管理を意識して住宅メーカーには「震度8に耐える耐震設計」「積雪3メートルの雪の重み耐える屋根設計」「耐火外壁」をお願いした。ところが、ナメクジ一匹で停電パニックが起きるとは・・・。
 ※写真は屋外防水コンセントの漏電の原因となったナメクジ(真ん中の黒)

⇒17日(水)朝・金沢の天気    はれ
 

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« ☆病める森林に希望が | トップ | ☆科学に「常識」はない »

コメントを投稿

⇒トピック往来」カテゴリの最新記事