自在コラム

⇒ 日常での観察や大学キャンパスでの見聞、環境や時事問題、メディアとネットの考察などを紹介する宇野文夫のコラム

☆能登半島地震 祭りのシンボル「青柏祭でか山」中止に

2024年02月15日 | ⇒ドキュメント回廊

   きょう金沢は午前11時で20度の気温だった=写真・上=。そして、金沢地方気象台は北陸地方で「春一番」が吹いたと発表した。急テンポで冬から春へ移ろっている。

           ◇

   能登半島を代表する祭りとして知られ、ユネスコの無形文化遺産にも登録されている七尾市の青柏祭(5月3-5日)の曳山行事、「でか山」巡行が中止されることになった。新聞メディア各社が15日付で伝えている。   

   地元で「でか山」と呼ばれる山車(だし)の大きさは半端ではない=写真・中=。高さ12㍍だ。ビルにして4階建ての高さになる。そして車輪の直径が2㍍もある。山車としては国内最大級であり、上段に歌舞伎の名場面をしつらえるのが特徴だ。でか山を出すのは「山町(やまちょう)」と呼ばれる府中・鍛冶・魚町の3つの町内会。それぞれ1台の山車が神社に奉納される。(※写真は、七尾市役所公式サイトより)

   報道によると、3町でつくる「青柏祭でか山保存会」が昨夜(14日)総会を開き、でか山巡行の中止を決定した。巡行ルートの道路が地震で大きく破損しており、安全確保ができないとの一致した意見だった。中止は新型コロナウイルス禍の2021年以来3年ぶりとなる。

   でか山巡行はじつにダイナミックだ。何しろ民家の屋根より高いでか山がのっそりと街を練る光景はまさに怪獣映画に出てくるモンスターのようではある。そして、市民が積極的に参加し、にぎやかな雰囲気だ。中でもでか山を引く綱を携える元気な女性グループがいる=写真・下=。粋なスタイルで、なんと表現しようか、オキャンなのである。つまり「おてんば」。祭りを楽しんでいるという表情だ。彼女たちの存在が、この祭りをとてもあか抜けしたイメージにしている。

   今回は中止が決まった。あのオキャンたちには震災にめげず、乗り切っていってほしい。そして、来年また元気な姿を見せてほしいと願うばかりだ。

⇒15日(木)夜・金沢の天気   あめ


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