自動車専用道路「のと里山海道」がようやく全線での対面通行が可能になった。きのう(10日)能登大橋付近での片側交互通行(260㍍)が解除され、能登半島地震の発災から254日目にして、能登と金沢の間がノンストップで通行できるようになった。7月17にのと里山海道は全線で通行できるようになったが、能登大橋付近だけが片側交互通行だった。交通インフラは被災地の復興を加速させるに違いないとの想いを込めて、全線の対面通行となったのと里山海道を往復した。
能越自動車道を含めたのと里山海道は片道88㌔となる。全線で対面通行が可能になったものの、道路のアップダウン勾配や、左右の急カーブが続く。そして、一部区間の制限速度は時速40㌔に引き下げられたままだ。これまで盛り土の一部が崩れて1車線しか通行できなかった能登大橋付近は対面通行が可能となり、スムーズに車が流れていた=写真・上=。
走行して思ったことは、率直な話、この道路を使用するのは12月末が限度かもしれない。能登は積雪も多い。去年2023年12月21日から22日かけて能登では60㌢もの積雪があった。同じ積雪があった場合、アップダウン勾配や左右急カーブの道路では、除雪車の走行すら難しいのではないだろうか。さらに、土嚢(どのう)が道路際に積まれていて、除雪ができないだろう=写真・下=。こうした箇所が数多くある。もちろん道路の修復は終わったわけではなく、これからさらに改良が重ねられていくのだろう。積雪の時季まであと3ヵ月だ。土嚢はいつ撤去されるのか。
のと里山海道の横田IC付近を走行するドライバーの中には、道路の崩落現場で転落した乗用車を見た人も多いだろう。その転落した乗用車はいまも残されたままになっている。復旧・復興と言っても完全ではない。不都合を残しながらも徐々に進んでいる。
⇒11日(水)午前・金沢の天気