福井鉄道には3度乗っている。一度目は98年9月4日の越美北線乗り潰しのついでに乗った時で、この時は福井駅前~武生新間で急行に乗っている。急行といってもそれほど飛ばすものではなかったが、古い電車だから少し速く走るだけでスピード感は結構あった。速度制限を受けながらも中間駅を通過していくので普通よりは速いが、車に対抗するには少々物足りない走りではあった。武生新から武生までは間に平和堂があって、それを抜ければすぐだが、地図で方角を確認していないと少々わかりにくいかもしれない。福井駅前は大型の電車が路面区間に乗り入れるのが興味深いところだったが、同駅(停留所?)への乗り入れは単線で、本線からスイッチバックする形で入線するため、たびたび廃止が噂される線路で有名なところだ。トランジットモール化の実験などが行われ、その時使用された名鉄軌道線の路面電車が同線廃止後福井鉄道に入るようになって、福井鉄道にも低床車の時代が到来している。
福井鉄道にはその後、03年8月に筆者が管理しているホームページ及び掲示板のミニオフ会と称する福井方面へのミニ旅行で再度乗車している。この時は予定では福井鉄道に乗る予定にはしていなかったが、同行して頂いた方が福井鉄道にも興味を示されたので福井からの折り返しに武生新まで福井鉄道に乗ることになった。この時は普通電車に乗ったと思われるが、途中で機関車らしきものとすれ違ったが、冬場のラッセル用の機関車なのか、貨物輸送をやっているのかよくわからないが、珍しいものを見せてもらった。
3度目の訪問は06年11月4日で、この時は10月に開業した北陸本線の敦賀直流化の試乗とえちぜん鉄道の乗り潰しを目的に福井へ行ったが、ついでに、武生新から福井鉄道に乗り、未乗区間だった市役所前~田原町間に乗って、えちぜん鉄道に乗り換えて福井私鉄乗り潰しの旅を楽しんだ。えちぜん鉄道との共用のフリー切符を利用したが、乗り潰しにはありがたい切符だ。地方私鉄にはこの手の切符が多いが、逆に大手私鉄にはあまり見られない。とりわけ首都圏の大手私鉄は殿様商売でも成り立つからかフリー切符類が極端に少ない。乗ってもらわなくても乗る人がいる土壌だから仕方ないだろうが、乗り潰しマニアとしては痛いところだ。この訪問の時には名鉄より移籍してきた低床車も運用されており、その車両には当たらなかったが、半数以上が低床車に置き換えられており、福井鉄道も随分イメージが変わった印象がある。次は新型の100%低床車の登場を期待したいものだ。