かつて検査を受けたときは、むくつけき若い男性であった。ゴリゴリと体のあちこちにゼリーをつけたうえから、こすりまくられて息を吸え、ゆっくりはいて、ハイ止めて、楽にして、と長い時間、退屈な時間を過ごしたものだったが、なんと今日は、うら若き女性が検査員で、物腰やさしく、いちいち、心地いいのである。
ウデが直接ふれたり、体ごとよせて、くれるのもうれしい。おなじ手順で検査するのだが、時間の進み方が全然違う。指示も丁寧で、適切で、まるで夢見心地の時間であった。検査は直ぐに終わった。物足りない気持ち。
これが動物の本能なのだろう。カーテンの隣は、被験者が中年のおばさんだったが、こちらの検査をしている人は、若い男性である。こちらは、小生より少し遅れて検査が始まったようだが、おなじような進行である。指示のことばは少し違うが、それでもやさしい印象が強い。おばさんの印象はどうだったのだろうか。
この部屋では、二人の検査員がいたが、これが逆だったら、時間が相当ながく感じただろう。検査の順番は、事務的になされているだろうから、今日の順番は、実にラッキーであった。しあわせな時間だった。
人間というのは、様々な人がいて、関心も違う。くみあわせによって、幸せだったり、不満だったり、いろいろあることだ。人生どのように暮らしていくかについて、工夫を加えれば、そうとう改善が可能で、楽しく暮らせることも可能なことは、意外に多いのかもしれない。
不満を抱えて、我慢我慢で生きるか、それとも、幸せを感じながら、暮らすのか。こんな検査一つでも、なんとも幸せな気分であった。久しぶりに、若い女性のマスクの顔だが、黒い大きな瞳がかわいく、「愛想笑い」も素敵である。思わずお礼の言葉も出るし、人間として、ちょっと上品なジーサンであったかと勘違いさせてもらった。
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