日常生活の工夫

　日々、同じ日はありえず、今日は人生におけるただ一回だけの、日である。有効にこの日を生きる。そのためには、研鑽も必要であり、情報蒐集は欠かせない。権力を持つ人びとの世界は、今まで、厚いベールに包まれて、その実態は我々凡人に知ることは、困難きわまることであった。ところが、大変な本がでた。

　元特捜検事が、収監されることとなったのである。権力の中枢にいた人物が、犯罪者として罰せられることとなったのである。そして「反転」を書いた。この本は収監前の不安な状態の気分のなかで書かれているが、ある種の覚悟をきめていたようで、著者のツツミカクサズという姿勢が貫かれている。その生い立ちから、著者の内面もふくめ、そして、なにより、圧巻なのは権力者達の実態を、赤裸々に書いていることである。その内容は、衝撃的である。

　政治家、ヤクザ、芸能人、・・・登場人物の多彩さや、金銭感覚の変化など、いかに、平凡ながら、健全な生活がいいことなのかが、炙り出されてくる。

　平凡な生活にみえるけれども、それは、得がたい健全な生活であることを自覚して、生活のなかで、工夫をこらして、楽しく生きていく幸せをゲットしていくことに意味を見つけるという方向性が見えてくる。

権力の実態・・・お勧め本

反転―闇社会の守護神と呼ばれて 田中 森一 幻冬舎 このアイテムの詳細を見る