書名 「赤い月」
著者 なかにし礼 出版社 新潮社(新潮文庫) 出版年 2003年 定価 上巻552円 下巻590円
先日この本が原作となった映画をテレビで見たのだが、常磐貴子演じる主人公の波子の生き方の描き方が中途半端で、ちょっとがっかりしたのだが、原作の方がこの点はしっかりと書いている。書かなければならないという著者の執念のようなものが、行間からビシビシ伝わる。映画ではこれもあまり伝わっていなかった夫勇太郎の満州崩壊後の虚無感のようなものもよく書けている。
波子のたくましさ、バイタリティだけを描くのではなく、人を裏切り、嫉妬し、子供たちにも疎まれながらも、生きなくてはいけないというその生きざまのなかに、著者が、どうしても書かなければならないと思った1945年年代記・満州編の実体があったのだろう。
著者 なかにし礼 出版社 新潮社(新潮文庫) 出版年 2003年 定価 上巻552円 下巻590円
先日この本が原作となった映画をテレビで見たのだが、常磐貴子演じる主人公の波子の生き方の描き方が中途半端で、ちょっとがっかりしたのだが、原作の方がこの点はしっかりと書いている。書かなければならないという著者の執念のようなものが、行間からビシビシ伝わる。映画ではこれもあまり伝わっていなかった夫勇太郎の満州崩壊後の虚無感のようなものもよく書けている。
波子のたくましさ、バイタリティだけを描くのではなく、人を裏切り、嫉妬し、子供たちにも疎まれながらも、生きなくてはいけないというその生きざまのなかに、著者が、どうしても書かなければならないと思った1945年年代記・満州編の実体があったのだろう。
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