ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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[韓国KBSの年越し番組] <あの島>でソ・ムンタク(&警備隊員たち)が「アリラン」歌ったよ 

2014-01-06 22:01:35 | 韓国の文化・芸能・スポーツ関係の情報
 あけましておめでとうございます。
 2014年最初の記事です。2010&12年の暮れ~正月には、過去1年の総括・反省とか、新年の抱負とか書いたりしてました。
 昨2013年は、書いたところでどうせ有言不実行になるようなことは書かない方がよい、といったような言いわけじみたことを書きました。
で、今年はそれさえも書かずじまい。
 年々人間としての劣化が顕著な私ヌルボであります。自覚がある分、劣化しきってはいないのが救いか・・・。

 暮れから5泊6日で徳島県の実家に帰省し、一昨日の晩横浜に戻ってきました。
 徳島ではほとんどコタツにもぐり込んだまま、ふだんは見ないTV漬け。とくに深夜の特別番組。「ドキュメント72hours」(←アイディアの勝利ですね)や「にっぽん縦断 こころ旅」(←思いの籠った手紙文がキモですね)の連続放映とか・・・。
 あっ、「中島みゆきの名曲を秘蔵映像で!!」というのもなんとなくTVつけてたらやってたなー。チラと本人が出てきたりして・・・。(で、すぐいなくなっちゃうのがあざとい演出ね。)
 ついでにその番組中の「一般の人500人に聞いた中島みゆきさんのベストソング」の順位は次の通り。
 ①地上の星 ②時代 ③空と君の間に ④糸 ⑤ファイト ⑥銀の竜の背に乗って ⑦ヘッドライトテールライト ⑧歌姫 ⑨命の別名 ⑩荒野より
 なるほどねー・・・。

 大晦日の夜は例年のように自分で年越しそばを作って、食べながら見たのが韓国KBS1の年越し特別番組。(インターネットでリアルタイムで視聴できます。)
 私ヌルボ、韓国オタクではありますが、韓国の年越し番組を見たのは初めて。
 「새해맞이 특별생방송 아리랑 코리아(新年を迎える特別生放送 アリラン・コリア)」というタイトルで12月31日の22:50から1月1日00:50までの2時間、ソウルのKBSホールを拠点に全国各地を結び、ステージでの歌や踊り等と各地のようすをおりまぜて構成しています。

 番組の総合司会はシン・ドンヨプファン・スギョン。シン・ドンヨプは人気MC、ファン・スギョンは日曜17:40~19:00の「開かれた音楽会」等を担当してるアナウンサーね。
  
   【シン・ドンヨプは43歳か。とんがった所がないのがKBS向き、かな? 】

 シン・ドンヨプはKBS2で月曜夜(23:10~24:30)に「国民トークショー アンニョンハセヨ」、同じくKBS2で土曜の18:15~19:55には「不朽の名曲2・伝説を歌う」をやっているし、元はといえばSBSで特別採用ギャグマンとしてデビューしたそうですが、近年はKBSへの貢献度大ですからね。そういえば、10年ほど前の「ハッピー・トゥゲザー」で当時のアユミ=現在のICONIQと一緒に出てたのを去年6月再放送で見たなー。(→関連過去記事。)
 彼は2012年上記2番組が評価されてKBS芸能大賞を受賞しましたが、10年前の2002年第1回KBS芸能大賞も「ハッピー・トゥゲザー」の人気で受賞してるというのは今ウィキペディアで知りました。

 で、上記の「各地を結んで・・・」の各地というのを順に見ていくと、まず最初はソウルの鐘閣。ここは韓国で除夜の鐘といえば当然ここ!ですね。
 ※韓国の除夜の鐘についての過去記事は→コチラ

 それから、釜山・全州・大田・大邱といった地方の大都市。

  
     釜山の竜頭山公園。鐘閣があったんですね。行ったことはあっても思い出せない・・・。】

  
      全州の豊南門。私ヌルボ、行ったことはありますが、人が大勢集まれるほど広かったかなあ?】

    
  大田市庁南門広場。なかなか立派な鐘楼には「ハンバッ(한밭)鐘閣」と記された額があります。※ハンバッは大田の古称。】

  
   大邱市国債報償運動記念公園。うーんと、「国債報償運動」ってのは・・・、何? →ウィキペディア。】

 見ていてふと思ったのは、お寺でもないのに鐘楼があるのはなぜ?ということ。これは今後の課題。(そのまま自然消滅するかもしれないけど・・・。)

 それから都市ではない所で1ヵ所、 (韓国にとって)欠かせない所とは・・・

  
      「独島!」。この強風も演出のうちか・・・、てなわけはないわなー。】

 強風の中、それも離島の深夜、がんばってますねー、リクツ抜きで。

 さらに番組を見ていると、海外から中継。
 まずは北京

      
       【在中国の韓国人少女たち。あ、少年も若干いるみたい。】

 次に東京からの生中継というのが出てきました。

  
       【どこかと思ったら、韓国文化院。】

 左のカヤグム等を弾いているのは在日の方々、右はサムルノリを演奏してますが、日本人なのだそうです。アナウンサーは2ヵ国語で話しかけてました。

 中国の後に日本、というのが昨年来の日中韓関係を反映しています。(??)

 そしてニューヨークでは、集まった人たち、例の馬ダンスを踊ったりしてましたが画像省略。
 続いて昨年11月に来日したAileeが現地で歌ってました。彼女を知らなかったという方は→コチラ参照。

 大邱でのイ・スンチョルの熱唱のあと、いよいよ新年直前のカウントダウン。

  
 【すごい人出の普信閣周辺での秒読みあと20秒のようす(左)。5ヵ所で同時に2014年の始まり! ・・・って当たり前か。】

 年が明けると、日本では伝統邦楽が流されるのと同じ趣向か、韓国ではやっぱり国楽。
 ・・・ということで登場したのが<国楽の神童>とよばれていたソン・ソヒ

  
  【「배 띄워라(船を浮かべよ)」という歌なので船に乗って登場。このマイクの握り方は麻丘めぐみ、いや天地真理以来か?? 】

 ソン・ソヒがMBCののど自慢で大賞を受賞して注目されたのが2008年か。この女の子は知ってるぞ。いつのまにか大きくなってるなー。昨年高校生になったばかりなのか。これまでの歩みは→コチラの動画で。
 YouTubeにも彼女の歌う「배 띄워라」がありました。→コチラ。(2012年9月)

 番組の最後の方になって、くだんの「独島」からソ・ムンタクの歌う「アリラン」を生中継。
 ソ・ムンタクはクリスマスの日に鬱陵島に渡ったものの強風のため船が出ず、結局31日ヘリコプターで来たとか。

  
 【ソ・ムンタク、強風を物ともしないパワフルな歌手ということで指名されたのかな? 警備隊員諸君がバックで歌ってますよ。】

 彼女はクリスマスの日に鬱陵島に渡ったものの、強風のため船が出ず、結局31日ヘリコプターで来たとか。
 「独島」でのこうした公演(?)は初めてとのこと。
 この「領土」にかける韓国人の熱い思いというか「思い込み」というか、リクツを抜きにして判断すると日本の負けですね。(ヌルボがそう望んでいると誤解しないでください。)

 「独島」の後は、ソウルの街中。オーケストラの伴奏で「愛国歌」の全員合唱。

  
 【どこだろ? あ、仁寺洞のサムジキルですね。字幕に「確固として、明確なわれわれのイヤギ(物語)があることを」とあるのはいかにも韓国らしい。】

 国歌斉唱が終って、司会2人のしめの言葉があって、終わりと思ったら、ステージで各地のアリランのメドレーが続きます。

     
  【KBSホールの観客もみんな踊るのかな?と思いましたが、それはなかったです。】

 ゆったりした雅な「旌善(チョンソン)アリラン」→しみじみと落ち着いた感じの「尚州(サンジュ)アリラン」→リズミカルで力強い「海州(ヘジュ)アリラン」→映画「風の丘を越えて」を思い出してうるっとなってしまう「珍島(チンド)アリラン」→朗々としたハイトーンが印象的な「密陽(ミリャン)アリラン」→日本人にもよく知られている一般的な歌謡調の「アリラン」と続きました。

 アラ、最後のステージでも中央にソン・ソヒちゃんがいますよ。

  

 もう長すぎるほど書いたので以下は省略。2NE1とかEXOとか、その他にもいろいろ出演してましたが全部載せるわけにもいかないのでゴメン。あっっ、あのキム・ヨナの新年の抱負もとばしてしまった! ファンの皆さんごめんなさい。

 さてと、一応この2時間番組を通して見てわかったことは以下の通り。

①主要都市にはなぜか鐘閣があり、大晦日には大勢の人たちが集まってカウントダウンをする。
②「独島愛」はもう骨がらみ状態かも。  
③司会者の言葉等にもしばしば<自負心>とか<文化強国をめざして・・・>のように民族主義的アイデンティティは自明のものといった言葉がしばしば出てくる。
④「アリラン」は「愛国歌」をはるかに凌駕する歌である。それでも、「愛国歌」は日本における「君が代」の存在感よりずっと大きく、骨がらみとまではいかなくても肉の部分には食い込んでるみたい。


 最後に、つけたし。
 この番組を見て、さっそく元日に<コネスト掲示板>に記事を投稿した方がいらっしゃるんですねー。(→コチラ。)
 それによると「番組名のみならず、例年とは内容も若干変わっていたように思われます」とのこと。ふーむ。
 また、鐘つきカウントダウンが、従来の「ソウル・普信閣」から5都市同時になったことについて、「忠清道地域1、全羅道1、京畿道・江原道・済州ゼロで慶尚道地域が2都市なのが気になります」とか「ふだん「広域市」を語る際に忘れられがちな大田の「市庁南門広場」の登場に、大田市民たちは感涙しました。←うそです」という指摘も興味深いですね。
 「どの都市の鐘つきにも、韓国のお家芸である「ピンク韓服の男性」が見当たらなかったのは残念」とありますが、「ピンク韓服の男性」というもの自体知りませなんだわ。

 ふー、つけたし部分だけでも長くなってしまった。あいかわらず、というか、いちだんと、ですねこれは・・・。

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