ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [9月28日(金)~9月30日(日)]

2018-10-02 23:49:11 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
▸10日間映画を観ていないのは今年2回目か。今週もいろいろあって観に行く暇はなく、記録更新は確実。
 先日知人から送られてきた俳句雑誌「塵風」が映画館特集とあって読みだしたら、執筆者の大方はたぶん私ヌルボとほぼ同世代らしく、「69年アートシアター新宿文化」「昭和42年中野大映」等々70年前後の思い出の映画館&映画の記事がいろいろでとても興味深く読みました。ただ、小林信彦さんが週刊文春に連載している「本音を申せば」について、「ご自身の映画愛・俳優愛はうかがえるものの、あとの世代のウチらにはぴんとこないなー」とかなり前から思ってきましたが、同じことを「ウチら」のあとの世代も感じているかもしれませんね。
 なお、この雑誌の中に、このブログでも何度も書いてきた伊勢佐木町の映画館・ジャック&ベティ辺りにかつて占領軍の軽飛行機用滑走路があった(!)と書かれていて、たしかめたら→こんな記事が見つかりました。いやー、知らんかった。
    
「朝鮮日報」9月28日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。)


어디선가 본 장면의 연속

 《週末の劇場街》で紹介

  「ワンダフル・ゴースト」



   どこかで観た場面の連続


 「死霊館のシスター」
   驚かせるがつまらない ★★☆


 「ジャコメッティ 最後の肖像」

   管弦楽より良い室内楽 ★★★★



 「ルイスとエイリアンたち」

   無難とはいえ愛らしい ★★★


 上記のいずれの作品も、先週または以下の記事の中で紹介しています。

         ★★★ NAVERの人気順位(10月2日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
          ※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。

①(7) 劇場版 ハロー カボット:白亜紀時代(韓国)  9.24(2,033)
②(8) 万引き家族(日本)  9.23(2,721)
③(9) カメラを止めるな!(日本)  9.22(612)
④(4) 私の最後のスーツ  9.21(63)
⑤(-) 蝶よ蝶よ(韓国)  9.17(23)
⑥(10) ミッション:インポッシブル/フォールアウト  9.13(20,913)
⑦(2) 劇場版 ポイン:スーパー変身の秘密(韓国)  9.10(69)
⑧(-) ホイットニー  9.08(366)
⑨(6) ターシャ・テューダー 静かな水の物語  9.06(210)
⑩(-) ルイスとエイリアンたち9.03(410)

 ③「蝶よ蝶よ」が今回の新登場です。慶尚南道河東郡花開面檀川村に住む老夫婦を取材した韓国のドキュメンタリーで、今年の全州国際映画祭で招待作品として上映されました。イ・ジョンスさん(98)とキム・スンギュさん(97)夫婦は、智異山三神峰の麓に位置する村で78年を共に暮らしてきました。愛妻家のジョンスさんは身体の不自由なスンギュさんのために食事・洗濯等の家事を引き受けています。2人は、この世を去る時は一緒だとずっと考えていましたが、ついに2人に別れの時が訪れます。この映画の撮影中だった2015年8月にスンギュさんは亡くなったのです・・・。撮影を終えた後の17年3月にはジョンスさんも後を追いました。この作品のタイトルは、生前アゲハチョウが好きだったスンギュさんを呼ぶ言葉で、またチョウは転生を象徴する存在であることとも関連しています。原題は「나부야 나부야」です。※<나부(ナブ)>は<나비(ナビ)>=蝶の方言。

     【記者・評論家による順位】

①(2) 万引き家族  8.13(8)
②(4) 生き残った子[最後の息子](韓国)  7.67(9)
③(5) search サーチ  7.60(10)
④(6) ミッション:インポッシブル/フォールアウト  7.56(9)
⑤(7) ザ・スクエア 思いやりの聖域  7.25(12)
⑥(8) 暗い夜(韓国)  7.20(5)
⑦(9) カメラを止めるな!(日本)  7.14(7)
⑦(-) 春川、春川(韓国)  7.14(7)
⑨(10) 罪多き少女(韓国)  7.13(8)
⑩(-) 大人図鑑(韓国)  6.89(9)

 ⑦「春川、春川」が今回の新登場です。2012年から運行が始まった号でソウルの龍山(or清涼里)~春川の所要時間が1時間あまりと便利になりました。その鉄道の旅がひとつのモチーフになっています。故郷の春川を出てソウルに上京したい青年(ウ・ジヒョン)は、ソウルで面接を受け、再び春川に向かいます。一方、中年男女のカップル(ヤン・フンジュ、イ・セラン)は日常から解放されたくて、ひそかにソウルを出てたまたま青年と同じ列車に乗ります・・・。タイトルの2つの<春川>が示すように2つの話が、時間と空間を媒介に重なる、その偶然から予定外の物語が展開されていきます。ある評論家は「その独特の質感を感じることがこの映画を鑑賞する醍醐味」といったことを記しています。セットも人工照明も使用せず、状況とおよその話題だけ与えられた状態で俳優たちが自然に演技し、撮影されたとのこと。今年33歳のチャン・ウジン監督のこの作品評には、ホン・サンス監督やジャ・ジャンクー監督の名前が当然のようにあげられています。原題は「춘천, 춘천」です。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績9月28日(金)~9月30日(日) ★★★

         時代劇「安市城」が秋夕(チュソク)連休を制して2週連続1位

【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(1)・・安市城(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・9/19・・・・・・・・・・815,042 ・・・・・・4,530,204 ・・・・・・・38,904 ・・・・・・1,381
2(3)・・交渉(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/19・・・・・・・・・・368,689 ・・・・・・1,743,437 ・・・・・・・15,203・・・・・・・・911
3(2)・・明堂[ミョンダン](韓国) ・・・・・・・9/19・・・・・・・・・・240,450 ・・・・・・1,970,205 ・・・・・・・16,999・・・・・・・・871

4(15)・・ワンダフル・ゴースト(韓国)・・・9/26・・・・・・・・・・172,082・・・・・・・・377,781 ・・・・・・・・3,123 ・・・・・・・349
5(4)・・死霊館のシスター・・・・・・・・・・・・9/19・・・・・・・・・・117,226 ・・・・・・・・954,661 ・・・・・・・・8,386 ・・・・・・・562
6(5)・・search サーチ ・・・・・・・・・・・・・・・・8/29・・・・・・・・・・・58,423 ・・・・・・2,918,031 ・・・・・・・25,016・・・・・・・・316
7(6)・・映画 妖怪ウォッチ ・・・・・・・・・・・9/20 ・・・・・・・・・・30,609 ・・・・・・・・151,054 ・・・・・・・・1,156・・・・・・・・350
       シャドウサイド 鬼王の復活(日本)
8(7)・・ルイスとエイリアンたち ・・・・・・9/20 ・・・・・・・・・・17,452 ・・・・・・・・・89,501・・・・・・・・・・706・・・・・・・・236
9(8)・・かみさまみならい ヒミツのここたま・・9/12 ・・・・・7,897 ・・・・・・・・・42,980・・・・・・・・・・345・・・・・・・・113
       :どっきり!ハロウィンパーティー(日本)
10(新)・・ジャコメッティ 最後の肖像・・9/27・・・・・・・・・・6,048 ・・・・・・・・・・8,752・・・・・・・・・・・78・・・・・・・・・55
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今年の秋夕(チュソク)連休映画は「安市城」が2位以下を大きく引き離して圧勝。ただ、数字的にも内容的にも(秋夕映画ではないが)昨年の「タクシー運転手」のような話題性には不足しているように思えます。
 今回の新登場は4・10位の2作品だけです。
 4位「ワンダフル・ゴースト」は、韓国の犯罪&コメディ。思いがけない事故で妻を失った柔道道場の館長チャンス(マ・ドンソク)は、娘に対してはひたすら親バカで、他人のことには全然関心がありません。そんな彼に、意欲満々の警察出身ゴーストのテジン(キム・ヨングァン)の姿が見え始めます。聞こえないふり見えないふりをしてもチャンスに憑いたテジンは、自分と一緒に近所で起こる事件を捜査することを頼みます。そして神懸かり的な合同捜査が始まりますが・・・。原題は「원더풀 고스트」です。
 10位「ジャコメッティ 最後の肖像」は、イギリスのドラマ。日本では今年1月に公開されています。韓国題は「파이널 포트레이트」です。

strong>【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・ジャコメッティ 最後の肖像 ・・・9/27・・・・・・・・・・・・6,048・・・・・・・・・・8,752・・・・・・・・・・・78・・・・・・・・・・55
2(1)・・追想 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・9/20・・・・・・・・・・・・5,060・・・・・・・・・22,213・・・・・・・・・・196・・・・・・・・・・48
3(2)・・ターシャ・テューダー ・・・・・・・・・・・9/13・・・・・・・・・・・・4,091・・・・・・・・・23,676・・・・・・・・・・189・・・・・・・・・・36
4(6)・・カメラを止めるな!(日本)・・・・・・・8/23・・・・・・・・・・・・1,136・・・・・・・・・15,076・・・・・・・・・・131・・・・・・・・・・10
5(12)・・機動戦士ガンダム ・・・・・・・・・・・・・6/13 ・・・・・・・・・・・・・894・・・・・・・・・・5,810・・・・・・・・・・・35・・・・・・・・・・・1
       THE ORIGIN 激突 ルウム会戦(日本)

 1・5位の2作品が新登場です。
 1位「ジャコメッティ 最後の肖像」は、上述のように日本ではすでに公開されています。
 5位「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 激突 ルウム会戦」は、単館上映でランク入り。例によって私ヌルボには語るに足る知識はありません。韓国題は「기동전사 건담 디 오리진Ⅴ: 격돌 루움 전투」です。


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