▸先週の記事で、アシアナ機内で観た「朴烈」のことを少し詳しく書きました。その中で気になっていたことは、はたして金子文子はあんな流暢に朝鮮語を話せたのか、という疑問。→コチラのブログ主さんも同じ疑問を持ったとのこと。その後金子自身の手記「何が私をかうさせたか」、瀬戸内晴美「余白の春」等に目を通してみましたが、確かな記述はないものの、話せたとしてもほんの少し程度だったのではと思われます。
▸12月6日の「朝鮮日報」に<정치 영화냐 판타지냐… 연말 극장가 4강 대결(政治映画かファンタジーか・・・年末劇場街4強対決)>という見出しの記事が載っていました。(→コチラ.韓国語) その<4強>というのが次の作品です。
「鋼鉄の雨」(左)はウェブトゥーンが原作。北朝鮮で起こったクーデターに続く南北間の混乱した状況下での核問題がらみのアクション。まさに現実の状況にもつながる点が強みとなるか、逆に弱点ともなるか? 12月13日の「朝鮮日報(日本語版)」には、<南北で核を共同所有? いくら映画とは言え…>という批判的な記事がありました。(→コチラ。) 内容についてももかなり詳しく書かれています。
「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」(右)は日本より1日早く14日公開。
「鋼鉄の雨」も同じ日に公開されましたが、これまでのところは「鋼鉄の雨」の圧勝。
「神と一緒に」(左)もチュ・ホミンのウェブトゥーンが原作。前・後編で製作費400億ウォンを超えるという超大作で、公開日は20日。火災現場で命を失った消防士ジャホン(チャ・テヒョン)が49日の間あの世で七大地獄を廻って・・・という物語。他にもハ・ジョンウ、イ・ジョンジェ、チュ・ジフン等の豪華な出演陣です。この原作は私ヌルボも夢中になって読みました。ホントにおもしろかった! が、実写版はどうかな? 「鋼鉄の雨」と逆に、現実から離れすぎてる?
「1987」(右)は27日の公開。1987年の民主化抗争の起爆剤となったソウル大生・朴鍾哲(パク・ジョンチョル)拷問致死事件をめぐって真実を隠蔽しようとする勢力と命をかけて真実を知らせようとする人々の物語。こちらもキム・ユンソク、カン・ドンウォン、ソル・ギョング、そしてハ・ジョンウも出演しています。あ、上の画像の左側は良心的な看守役のユ・ヘジン、右は大学生役のキム・テリですね。
これらの韓国映画3作品はぜひ観てみたい・・・って、いつのことになるのかな?
▸15日に観た「ブレードランナー 2049」は期待通り。35年前の第1作同様、いや、さらに緻密(?)な未来都市は猥雑そのもの。とくに無数の廃棄物が広がった光景はさながら私ヌルボの散らかった部屋を見るがごとし、でした。※→8月22日の記事で画像を載せましたが、<행운(幸運)>というハングルが裏向きに掲げられている建物はとりたてて韓国云々ということではありませんでした。
▸今年も残すところ10日あまり。見逃した映画を集中的に観なくっちゃ。近所の横浜シネマリンで23日から上映の「立ち去った女」は絶対! 台湾映画「星空」はシネマ・ジャック&ベティか。(下北沢トリウッドで上映中。)
韓国映画では、9日からシネマート新宿で公開されている「ありふれた悪事」(原題:보통사람(普通の人)はどうするかな?
しかし仕事もあり、飲み会等も目白押しの日々が続きます。今年をあと半月ほど延長してほしいよ~!
★★★ NAVERの人気順位(12月19日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(1) アイ・キャン・スピーク(韓国) 9.34(12,726)
②(3) ルター 9.33(212)
③(2) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国) 9.31(750)
④(5) ウィークエンド(韓国) 9.23(171)
⑤(-) アイ・アム・ホープマン(韓国) 9.22(36)
⑥(8) ゴッホ~最期の手紙~ 9.20(3,611)
⑦(6) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国) 9.20(1,698)
⑧(-) モーディー 9.17(2,625)
⑨(9) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本) 9.14(268)
⑩(-) オールド・マリン・ボーイ(韓国) 9.18(11)
今回の新登場は⑩「オールド・マリン・ボーイ」だけです。60kgの潜水服を着て水深30mの海中に身を投じる潜水士を取材・撮影した韓国のドキュメンタリー。原題は「올드마린보이」です。
【記者・評論家による順位】
①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版] 9.00(6)
②(-) スター・ウォーズ/最後のジェダイ 8.00(6)
③(2) オン・ボディー・アンド・ソウル 7.67(6)
④(3) ゴッホ~最期の手紙~ 7.50(8)
⑤(-) メリー・クリスマス ミスター・モ(韓国) 7.33(15)
⑥(5) アイ・キャン・スピーク(韓国) 7.25(8)
⑦(6) バトル・オブ・ザ・セクシーズ 7.20(5)
⑦(6) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン 7.20(5)
⑨(8) 七月と安生 7.17(6)
⑩(-) 鋼鉄の雨(韓国) 7.00(10)
②⑤⑩の3作品が今回の新登場です。
②「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」は、日本でも12月15日公開されています。韓国題は「스타워즈:라스트 제다이」です。
⑤「メリー・クリスマス ミスター・モ」は、韓国のブラックコメディ。ある日がんの宣告を受けたミスター・モ(キ・チュボン)は、一世一代の計画を立てて、映画監督である息子スデバン(オ・ジョンファン)とそのガールフレンドのイェウォン(コ・ウォニ)を呼びます。わけもわからずにやって来た彼らに、ミスター・モは自作のシナリオを渡します。そのタイトルは「私製爆弾を呑み込んだ男」。「映画監督は映画を撮らなくちゃ」。チャップリンが好きだった妻と若い時の自分の夢、そしてひとり残る息子と友人たちのために最後のプレゼントを用意するのですが・・・。はたしてミスター・モのクリスマスは彼の生のクライマックスになるでしょうか? 原題は「메리 크리스마스 미스터 모」です。
⑩「鋼鉄の雨」については後述します。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月15日(金)~12月17日(日)) ★★★
「鋼鉄の雨」が「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」に圧勝
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(69)・・鋼鉄の雨[STEEL RAIN](韓国)・・12/14 ・・・・・・1,378,367・・・・・・・・1,628,961 ・・・・・・・13,227 ・・・・・・・1,389
2(新)・・スター・ウォーズ/最後のジェダイ・・12/14・・・522,826 ・・・・・・・・・639,049 ・・・・・・・・5,640 ・・・・・・・1,093
3(3)・・ポロロ劇場版 ・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・178,058 ・・・・・・・・・558,155 ・・・・・・・・4,421・・・・・・・・・661
恐竜島大冒険(韓国)
4(4)・・メアリと魔女の花(日本)・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・98,658 ・・・・・・・・・493,436 ・・・・・・・・3,769 ・・・・・・・・・512
5(2)・・記憶の夜(韓国)・・・・・・・・・・・・・・11/29 ・・・・・・・・・・84,839・・・・・・・・1,353,595 ・・・・・・・10,406 ・・・・・・・・・478
6(1)・・クン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/22 ・・・・・・・・・・78,032・・・・・・・・3,992,616 ・・・・・・・31,130 ・・・・・・・・・529
7(78)・・リルリルフェアリル〜魔法の鏡〜・・12/14・・・・・35,699 ・・・・・・・・・・40,142・・・・・・・・・・311 ・・・・・・・・・207
クリスマススターをつくろう!(日本)
8(新)・・チューリップ・フィーバー ・・・12/14 ・・・・・・・・・・22,409 ・・・・・・・・・・32,043・・・・・・・・・・260 ・・・・・・・・・359
9(5)・・オリエント特急殺人事件 ・・・・・11/29 ・・・・・・・・・・16,079 ・・・・・・・・・855,662 ・・・・・・・・6,577 ・・・・・・・・・150
10(10)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・11,765 ・・・・・・・・・352,591 ・・・・・・・・2,800 ・・・・・・・・・・91
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
冒頭で紹介した年末の注目4作品中まず登場した2作品が1・2位。しかし数字を見ると韓国映画「鋼鉄の雨」が「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の2倍以上の観客動員数で圧勝。やっぱり北朝鮮をめぐる状況が作用したのかな?
今回の新登場は1・2・7・8位の4作品です。
1位「鋼鉄の雨」は、韓国のアクション。Netflixでは英題の「STEEL RAIN」を仮題としているので、邦題もそうなるかも・・・。クリスマスを目の前にしたある日、北朝鮮でクーデターが起きます。「委員長」とよばれる北朝鮮の第1権力者と精鋭要員のオム・チョルウ(チョン・ウソン)が韓国に亡命して来ます。その間、北朝鮮は韓国とアメリカに対し宣戦を布告し、韓国は戒厳令を宣布します。この時、「委員長」等の亡命の情報を入手した外交安保首席クァク・チョルウ(クァク・ドウォン)は戦争を防ぐために、彼らに緊密なアプローチを試みますが・・・。原題は「강철비」です。
2位「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」は、上述のように日本でも1日遅れで公開しました。
7位「リルリルフェアリル〜魔法の鏡〜 クリスマススターをつくろう!」は、テレビ東京製作のTVアニメシリーズですが、日本では劇場公開はありません。韓国でもほぼ1年遅れで今年5月から放映されています。(週2回だからいずれ追いつく?)
りっぷやすみれたちは、先輩のティンクルフェアリルであるスピカやシリウスたちとツリーを飾るクリスマスの星を作っているうち、友だちと争いを繰り広げることに・・・等々、クリスマスの準備中にいろんな混乱が・・・。はたしてリトルフェアリルの妖精たちは幸せなクリスマスを迎えられるのかな?というお話。韓国題は「극장판 숲의 요정 페어리루 ~크리스마스의 기적:마법의 날개~」。「劇場版 森の妖精 フェアリル ~クリスマスの奇跡:魔法の翼~」か。
8位「チューリップ・フィーバー」(仮)は、英米合作のラブロマンス、というか不倫劇。17世紀のオランダが舞台です。若くて美しい女性ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)は孤児院育ちですが、年の離れた資産家コールネリス(クリストフ・ヴァルツ)の後妻としてお屋敷住まいの身となります。コールネリスは、子供が生まれることを強く望み、2人の肖像画を描かせるため才能はあるが売れない若い画家ヤン(デーン・デハーン)を雇いますが、このヤンとソフィアはいつしかひそかに愛し合う仲に・・・。ヤンは駆け落ちの資金を得るため当時のチューリップブームに乗じて投機しますが・・・。韓国題は「튤립 피버」。日本公開は未定のようです。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・チューリップ・フィーバー ・・・・・・12/14 ・・・・・・・・・・22,409 ・・・・・・・・・・・32,043・・・・・・・・・・・260・・・・・・・・・359
2(1)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・11,765 ・・・・・・・・・・352,591 ・・・・・・・・・2,800・・・・・・・・・・91
3(57)・・Love Letter(日本) ・・・・・・・・・・1999/11/20 ・・・・・・・・・・11,074・・・・・・・・・・・93,632・・・・・・・・・・・717・・・・・・・・・110
4(3)・・山上の垂訓 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・2,416 ・・・・・・・・・・・23,550・・・・・・・・・・・157・・・・・・・・・・27
5(4)・・帰って来る(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・1,672 ・・・・・・・・・・・10,833・・・・・・・・・・・・70・・・・・・・・・・14
1・3位の2作品が新登場です。
1位「チューリップ・フィーバー」については上述しました。
3位「Love Letter」は、韓国では初公開以降、日本以上に長く人気を保ってきた岩井俊二監督作品の3度目の再上映です。主演の中山美穂の「お元気ですかー」というセリフは日本語のまま韓国でよく知られています。韓国題は「러브레터」です。
▸12月6日の「朝鮮日報」に<정치 영화냐 판타지냐… 연말 극장가 4강 대결(政治映画かファンタジーか・・・年末劇場街4強対決)>という見出しの記事が載っていました。(→コチラ.韓国語) その<4強>というのが次の作品です。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/33/d0/e07adec9f1969802449b196879309d64.jpg)
「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」(右)は日本より1日早く14日公開。
「鋼鉄の雨」も同じ日に公開されましたが、これまでのところは「鋼鉄の雨」の圧勝。
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/3a/e9/075638e71a7192076d6663f1bde67d8c.jpg)
「1987」(右)は27日の公開。1987年の民主化抗争の起爆剤となったソウル大生・朴鍾哲(パク・ジョンチョル)拷問致死事件をめぐって真実を隠蔽しようとする勢力と命をかけて真実を知らせようとする人々の物語。こちらもキム・ユンソク、カン・ドンウォン、ソル・ギョング、そしてハ・ジョンウも出演しています。あ、上の画像の左側は良心的な看守役のユ・ヘジン、右は大学生役のキム・テリですね。
これらの韓国映画3作品はぜひ観てみたい・・・って、いつのことになるのかな?
▸15日に観た「ブレードランナー 2049」は期待通り。35年前の第1作同様、いや、さらに緻密(?)な未来都市は猥雑そのもの。とくに無数の廃棄物が広がった光景はさながら私ヌルボの散らかった部屋を見るがごとし、でした。※→8月22日の記事で画像を載せましたが、<행운(幸運)>というハングルが裏向きに掲げられている建物はとりたてて韓国云々ということではありませんでした。
▸今年も残すところ10日あまり。見逃した映画を集中的に観なくっちゃ。近所の横浜シネマリンで23日から上映の「立ち去った女」は絶対! 台湾映画「星空」はシネマ・ジャック&ベティか。(下北沢トリウッドで上映中。)
韓国映画では、9日からシネマート新宿で公開されている「ありふれた悪事」(原題:보통사람(普通の人)はどうするかな?
しかし仕事もあり、飲み会等も目白押しの日々が続きます。今年をあと半月ほど延長してほしいよ~!
「朝鮮日報」11月11日掲載の「封切映画 ぴったり10字評」 (ハングル文も訳文も10字です。) ![]() | ||
「チューリップ・フィーバー」 若く優雅な19の愛★★★ 「三度目の殺人」 見慣れない、冷たい是枝 ★★★☆ | 「鋼鉄の雨」 豪快な活劇、危険な結末 ★★★ 「メリー・クリスマス ミスター・モ」 白黒の温かい聖誕風景 ★★☆ | |
是枝裕和監督の「三度目の殺人」、日本のファンの評価は分かれるようですが、私ヌルボは観てないのでなんとも・・・。他の3作品は後の記事中で紹介しています。 |
★★★ NAVERの人気順位(12月19日現在上映中映画) ★★★
【ネチズンによる順位】
※[記者・評論家による順位]とも、評点の後の( )は採点者数。初公開から1年以内の作品が対象。
①(1) アイ・キャン・スピーク(韓国) 9.34(12,726)
②(3) ルター 9.33(212)
③(2) 再び生まれ変わっても、私たち(韓国) 9.31(750)
④(5) ウィークエンド(韓国) 9.23(171)
⑤(-) アイ・アム・ホープマン(韓国) 9.22(36)
⑥(8) ゴッホ~最期の手紙~ 9.20(3,611)
⑦(6) ポロロ劇場版 恐竜島大冒険(韓国) 9.20(1,698)
⑧(-) モーディー 9.17(2,625)
⑨(9) 劇場版総集編『ハイキュー!! 才能とセンス』(日本) 9.14(268)
⑩(-) オールド・マリン・ボーイ(韓国) 9.18(11)
今回の新登場は⑩「オールド・マリン・ボーイ」だけです。60kgの潜水服を着て水深30mの海中に身を投じる潜水士を取材・撮影した韓国のドキュメンタリー。原題は「올드마린보이」です。
【記者・評論家による順位】
①(1) 牯嶺街少年殺人事件[デジタルリマスター版] 9.00(6)
②(-) スター・ウォーズ/最後のジェダイ 8.00(6)
③(2) オン・ボディー・アンド・ソウル 7.67(6)
④(3) ゴッホ~最期の手紙~ 7.50(8)
⑤(-) メリー・クリスマス ミスター・モ(韓国) 7.33(15)
⑥(5) アイ・キャン・スピーク(韓国) 7.25(8)
⑦(6) バトル・オブ・ザ・セクシーズ 7.20(5)
⑦(6) 静かなる情熱 エミリ・ディキンスン 7.20(5)
⑨(8) 七月と安生 7.17(6)
⑩(-) 鋼鉄の雨(韓国) 7.00(10)
②⑤⑩の3作品が今回の新登場です。
②「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」は、日本でも12月15日公開されています。韓国題は「스타워즈:라스트 제다이」です。
⑤「メリー・クリスマス ミスター・モ」は、韓国のブラックコメディ。ある日がんの宣告を受けたミスター・モ(キ・チュボン)は、一世一代の計画を立てて、映画監督である息子スデバン(オ・ジョンファン)とそのガールフレンドのイェウォン(コ・ウォニ)を呼びます。わけもわからずにやって来た彼らに、ミスター・モは自作のシナリオを渡します。そのタイトルは「私製爆弾を呑み込んだ男」。「映画監督は映画を撮らなくちゃ」。チャップリンが好きだった妻と若い時の自分の夢、そしてひとり残る息子と友人たちのために最後のプレゼントを用意するのですが・・・。はたしてミスター・モのクリスマスは彼の生のクライマックスになるでしょうか? 原題は「메리 크리스마스 미스터 모」です。
⑩「鋼鉄の雨」については後述します。
★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月15日(金)~12月17日(日)) ★★★
「鋼鉄の雨」が「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」に圧勝
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(69)・・鋼鉄の雨[STEEL RAIN](韓国)・・12/14 ・・・・・・1,378,367・・・・・・・・1,628,961 ・・・・・・・13,227 ・・・・・・・1,389
2(新)・・スター・ウォーズ/最後のジェダイ・・12/14・・・522,826 ・・・・・・・・・639,049 ・・・・・・・・5,640 ・・・・・・・1,093
3(3)・・ポロロ劇場版 ・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・178,058 ・・・・・・・・・558,155 ・・・・・・・・4,421・・・・・・・・・661
恐竜島大冒険(韓国)
4(4)・・メアリと魔女の花(日本)・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・98,658 ・・・・・・・・・493,436 ・・・・・・・・3,769 ・・・・・・・・・512
5(2)・・記憶の夜(韓国)・・・・・・・・・・・・・・11/29 ・・・・・・・・・・84,839・・・・・・・・1,353,595 ・・・・・・・10,406 ・・・・・・・・・478
6(1)・・クン(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・・・・11/22 ・・・・・・・・・・78,032・・・・・・・・3,992,616 ・・・・・・・31,130 ・・・・・・・・・529
7(78)・・リルリルフェアリル〜魔法の鏡〜・・12/14・・・・・35,699 ・・・・・・・・・・40,142・・・・・・・・・・311 ・・・・・・・・・207
クリスマススターをつくろう!(日本)
8(新)・・チューリップ・フィーバー ・・・12/14 ・・・・・・・・・・22,409 ・・・・・・・・・・32,043・・・・・・・・・・260 ・・・・・・・・・359
9(5)・・オリエント特急殺人事件 ・・・・・11/29 ・・・・・・・・・・16,079 ・・・・・・・・・855,662 ・・・・・・・・6,577 ・・・・・・・・・150
10(10)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・11,765 ・・・・・・・・・352,591 ・・・・・・・・2,800 ・・・・・・・・・・91
※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。
冒頭で紹介した年末の注目4作品中まず登場した2作品が1・2位。しかし数字を見ると韓国映画「鋼鉄の雨」が「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」の2倍以上の観客動員数で圧勝。やっぱり北朝鮮をめぐる状況が作用したのかな?
今回の新登場は1・2・7・8位の4作品です。
1位「鋼鉄の雨」は、韓国のアクション。Netflixでは英題の「STEEL RAIN」を仮題としているので、邦題もそうなるかも・・・。クリスマスを目の前にしたある日、北朝鮮でクーデターが起きます。「委員長」とよばれる北朝鮮の第1権力者と精鋭要員のオム・チョルウ(チョン・ウソン)が韓国に亡命して来ます。その間、北朝鮮は韓国とアメリカに対し宣戦を布告し、韓国は戒厳令を宣布します。この時、「委員長」等の亡命の情報を入手した外交安保首席クァク・チョルウ(クァク・ドウォン)は戦争を防ぐために、彼らに緊密なアプローチを試みますが・・・。原題は「강철비」です。
2位「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」は、上述のように日本でも1日遅れで公開しました。
7位「リルリルフェアリル〜魔法の鏡〜 クリスマススターをつくろう!」は、テレビ東京製作のTVアニメシリーズですが、日本では劇場公開はありません。韓国でもほぼ1年遅れで今年5月から放映されています。(週2回だからいずれ追いつく?)
りっぷやすみれたちは、先輩のティンクルフェアリルであるスピカやシリウスたちとツリーを飾るクリスマスの星を作っているうち、友だちと争いを繰り広げることに・・・等々、クリスマスの準備中にいろんな混乱が・・・。はたしてリトルフェアリルの妖精たちは幸せなクリスマスを迎えられるのかな?というお話。韓国題は「극장판 숲의 요정 페어리루 ~크리스마스의 기적:마법의 날개~」。「劇場版 森の妖精 フェアリル ~クリスマスの奇跡:魔法の翼~」か。
8位「チューリップ・フィーバー」(仮)は、英米合作のラブロマンス、というか不倫劇。17世紀のオランダが舞台です。若くて美しい女性ソフィア(アリシア・ヴィキャンデル)は孤児院育ちですが、年の離れた資産家コールネリス(クリストフ・ヴァルツ)の後妻としてお屋敷住まいの身となります。コールネリスは、子供が生まれることを強く望み、2人の肖像画を描かせるため才能はあるが売れない若い画家ヤン(デーン・デハーン)を雇いますが、このヤンとソフィアはいつしかひそかに愛し合う仲に・・・。ヤンは駆け落ちの資金を得るため当時のチューリップブームに乗じて投機しますが・・・。韓国題は「튤립 피버」。日本公開は未定のようです。
【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・累積収入・・・・上映館数
1(新)・・チューリップ・フィーバー ・・・・・・12/14 ・・・・・・・・・・22,409 ・・・・・・・・・・・32,043・・・・・・・・・・・260・・・・・・・・・359
2(1)・・ゴッホ~最期の手紙~ ・・・・・・・・・・11/09 ・・・・・・・・・・11,765 ・・・・・・・・・・352,591 ・・・・・・・・・2,800・・・・・・・・・・91
3(57)・・Love Letter(日本) ・・・・・・・・・・1999/11/20 ・・・・・・・・・・11,074・・・・・・・・・・・93,632・・・・・・・・・・・717・・・・・・・・・110
4(3)・・山上の垂訓 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・2,416 ・・・・・・・・・・・23,550・・・・・・・・・・・157・・・・・・・・・・27
5(4)・・帰って来る(韓国)・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・1,672 ・・・・・・・・・・・10,833・・・・・・・・・・・・70・・・・・・・・・・14
1・3位の2作品が新登場です。
1位「チューリップ・フィーバー」については上述しました。
3位「Love Letter」は、韓国では初公開以降、日本以上に長く人気を保ってきた岩井俊二監督作品の3度目の再上映です。主演の中山美穂の「お元気ですかー」というセリフは日本語のまま韓国でよく知られています。韓国題は「러브레터」です。