ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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韓国内の映画 NAVER映画の人気順位 と 週末の興行成績 [12月16日(金)~12月18日(日)]

2016-12-20 23:53:07 | 韓国内の映画の人気ランク&興行成績
 昨日(19日)は新宿で映画鑑賞のハシゴ。1つ目はシネマカリテで「JACO」。平日の昼頃なのに意外なほどの込みよう。暗くなってから入ってきた客は法則通り私ヌルボの隣の空席に座りました(笑)。やはり70年代後半頃に初めて聴いた時の衝撃がずっと尾を引いてる人が多いのかな? しかしジャコ・パストリアスにしろパコ・デ・ルシアにしろ若い頃に聴いたミュージシャンがこうした形で伝説になっている現実は、自分にとって現実感がありませんなー。
 いや、40歳前後の人たちにとってはすでに90年代でさえ懐かしさを覚える時代なんだな、と思ったのが次に武蔵野館で観た「私の少女時代-Our Times-」。最初の方はヘンに漫画チックで「なんじゃ、これは?」と思ったのがだんだん引き込まれ、最後はハッピーな気分で一杯という期待を裏切らない作品で、<ぴあ映画生活>の高ポイント(90点)もナットク。ところが「JACO」とは比較にならないほど空席が多かったのはなぜ? ヌルボとしてはぜひたくさんの人に観てほしいのに、武蔵野館での上映は23日(金)限り。もし観ようにも都合がつかない方は横浜のシネマ・ジャック&ベティで1月7日からの上映がありますよ。
 ※「JACO」に登場したミュージシャンの中で、キューパのコンガの巨匠タタ・グィネスの演奏が少しだけ聴けましたが、それだけでもスゴイと思いました。(←貧弱な表現力だな。) →YouTubeでちょっと聴いてみてください。

 ヒマがあれば京橋に東ドイツ映画を観に行きたいところですがとてもムリ。とほほ。昨年は年間ちょうど100本観ましたが、今年は今のところ87本かな? 後1、2本観られるかどうかといったところ。

 先週は「朝鮮日報」の「封切映画 ぴったり10字評」は掲載されませんでした。かわりに、同紙12月14日掲載の「映画200字評」(→コチラ
)で挙げられている9作品について小見出しと★の数だけ紹介します。
 ◇無難で、ありふれている・・・・「あなた、そこにいてくれますか」 ★★
 ◇恍惚としたダンス・・・・「ラ・ラ・ランドK」 ★★★★★
 ◇人間の品位・・・・「わたしは、ダニエル・ブレイク」 ★★★★
 ◇どんな言葉かはわかるが・・・・
「パンドラ」 ★★


         ★★★ NAVERの人気順位(12月20日現在上映中映画) ★★★

     【ネチズンによる順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) オー・マイ・パパ(韓国)  9.82(203)
②(2) ミス・サイゴン:25周年記念公演 in ロンドン  9.68(144)
③(3) シーソー(韓国)  9.65(66)
④(-) シルバー・ベルズ  9.50(14)
⑤(5) おばあちゃんの遠い家(韓国)  9.49(138)
⑥(7) 自白(韓国)  9.38(2,813)
⑦(6) オアシス:スーパーソニック  9.36(376)
⑧(-) KING OF PRISM by PrettyRhythm(日本)  9.27(1,309)
⑨(8) わたしは、ダニエル・ブレイク  9.27(359)
⑩(-) ONE PIECE FILM GOLD(日本)  9,23(943)

 今回の新登場は④「シルバー・ベルズ」だけです。2013年のアメリカのコメディ。勝つことに強くこだわるスポーツ記者のブルースは、ある日息子のバスケットボールの試合で誤審に抗議し、審判にケガを負わせてしまいます。その代償として救世軍の社会奉仕命令を受けますが、ここでも彼の勝負欲が発揮されて通行人に半強制的に募金を強要してしまいます。ついにはニュースアンカーの仕事も切られた彼は復職への唯一の機会を控えてまた事故に遭い、彼の蛮行が撮られた動画はオンラインで広がって仕事と家庭共に大きな打撃を受け、とまさに踏んだり蹴ったり。はたしてブルースはこの危機を乗り越えて無事にクリスマスを迎えられるか?・・・というクリスマス映画。韓国題は「실버벨」。日本公開はないようです。

     【記者・評論家による順位】
             ※評点の後の( )は採点者数
①(1) キャロル  8.96(13)
②(2) わたしは、ダニエル・ブレイク  8.40(15)
③(3) ラ・ラ・ランド  8.37(13)
④(5) ベルヴィル・ランデブー  7.83(8)
⑤(6) 自白(韓国)  7.67(10)
⑥(7) 私たち韓国)  7.66(14)
⑦(-) トランボ ハリウッドに最も嫌われた男  7.60(12)
⑧(-) ルーム  7.53(9)
⑨(8) はじまりへの旅  7.50(9)
⑩(-) 密偵(韓国)  7.50(12)

 今回の新登場はありません。

         ★★★ 韓国内の映画 週末の興行成績12月16日(金)~12月18日(日) ★★★

         「パンドラ」が300万人を超え2週連続1位
【全体】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・・上映館数
1(1)・・パンドラ(韓国)・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・1,006,592 ・・・・・・・・・・3,113,945・・・・・・・・24,803 ・・・・・・・・1,184
2(2)・・ラ・ラ・ランド・・・・・・・・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・426,833・・・・・・・・・・・1,297,594・・・・・・・・11,116・・・・・・・・・・710
3(23)・・あなた、そこにいてくれますか(韓国)・・12/14・・408,355 ・・・・・・・・・・・・611,923・・・・・・・・・4,939・・・・・・・・・・767
4(3)・・兄貴(韓国) ・・・・・・・・・・・・・・・・・11/23 ・・・・・・・・・・121,699・・・・・・・・・・・2,929,564・・・・・・・・22,752・・・・・・・・・・475
5(4)・・コウノトリ大作戦! ・・・・・・・・・・12/07 ・・・・・・・・・・・92,364・・・・・・・・・・・・・288,157・・・・・・・・・2,198・・・・・・・・・・475
6(5)・・ファンタスティック・ビーストと・・11/16・・・・・・・・・・・79,779 ・・・・・・・・・・・4,611,536・・・・・・・・38,902・・・・・・・・・・346
       魔法使いの旅
7(7)・・ONE PIECE FILM GOLD (日本)・・12/08・・・・・・・41,669 ・・・・・・・・・・・・・205,900 ・・・・・・・・1,630・・・・・・・・・・281
8(6)・・ミッシング:消えた女(韓国)・・・11/30・・・・・・・・・・・・30,713 ・・・・・・・・・・・1,139,543・・・・・・・・・8,783・・・・・・・・・・281
9(新)・・命がけの恋愛(韓国) ・・・・・・・12/14・・・・・・・・・・・・19,350 ・・・・・・・・・・・・・・37,650 ・・・・・・・・・・284・・・・・・・・・・382
10(33)・・スノータイム ・・・・・・・・・・・・・・12/15・・・・・・・・・・・・17,380 ・・・・・・・・・・・・・・21,676 ・・・・・・・・・・164・・・・・・・・・・259
     ※KOFIC(韓国映画振興委員会)による。順位の( )は前週の順位。累積収入の単位は100万ウォン。

 今回の新登場は2・9・10位の3作品です。
 2位「あなた、そこにいてくれますか」は韓国のファンタジー&ドラマ。現在のスヒョン(キム・ユンソク)は医療ボランティア活動の中で1人の少女の命を救い、彼女の祖父から神秘的な錠剤10個をお礼としてもらいます。好奇心で錠剤を飲んだスヒョンは瞬時に眠りに落ち、再び目を覚ました時なんと30年前の自分と向き合うことになります。スヒョンには後悔し続けてきた30年前の事件があり、それを偶然得た10回のチャンスを通して変えてしまおうとします。・・・1985年、恋人ヨナ(チェ・ソジン)と幸せな日々を送っていた過去のスヒョン(ピョン・ヨハネ)は、たまたま道に倒れていた男を助けます。男は「俺は30年後のおまえだと」主張して証拠を見せると、過去のスヒョンは混乱に陥ります。愛していたヨナとぜひ一度会いたかったという現在のスヒョンの言葉に、過去のスヒョンは、未知の不安を感じ、そして信じられない未来を知ることに・・・。その過去に戻っていけば今の自分の人生も変わるのだろうか? 原題は「당신, 거기 있어줄래요」です。
 9位「命がけの恋愛」は、韓国のコメディ、スリラー、ロマンス。近所の人たち皆を殺人犯と疑って、警察や近所の人たちの間はイテウォンの迷惑女で通っている推理小説作家のハン・ジェイン(ハ・ジウォン)。次回作は構想だけで5年目、出版社でもあきらめる寸前の彼女は連続殺人事件をモチーフに新作を書くことを決心します。そんなある日、上の階での殺人事件の状況をキャッチしたものの、警察は彼女の言葉を信じてくれません。この機会に直接犯人を捕まえ、イテウォンの迷惑女からベストセラー作家への名誉回復を決心した彼女は、幼なじみの警察官ソル・ロックァン(チョン・ジョンミョン)の支援と、ジェインのファンで鋭い推理力を備えた正体不明の男ジェイソン(チン・ペンニム)の助けを得て本格的な捜索に乗り出しますが、はたして彼女の奇想天外な捜査の行方はどうなるのか? 原題は「목숨 건 연애」です。
 10位「スノータイム」はカナダのアニメ、といってもケベックなので言葉はフランス語です。第89回(2016年度)アカデミー賞長編アニメーション賞候補になっています。
1980年代のカナダ映画を脚色リメイクした作品で、村の子供たちが待ちに待った冬休み、大がかりな雪合戦を始めます。ルークチームとソフィーチームに分かれ、雪玉が無限大に作れる氷要塞の獲得をめざします。より強力な雪合戦の装備で攻撃しあう中、とうとう禁じ手(?)の危険なワナまで作ってしまいますが・・・。そんな雪合戦を通じて子供たちは成長していきます。韓国題は「스노우타임」。日本公開は未定のようです。

【多様性映画】
順位・・・・題名・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・公開日・・・・・週末観客動員数・・・・累計観客動員数・・・・累積収入・・・上映館数
1(13)・・スノータイム・・・・・・・・・・・・・・・・・・12/15・・・・・・・・・・・・17,380 ・・・・・・・・・・・・21,676 ・・・・・・・・・・・・164・・・・・・・・259
2(1)・・わたしは、ダニエル・ブレイク ・・・・12/08・・・・・・・・・・・・・7,875 ・・・・・・・・・・・・28,936 ・・・・・・・・・・・・231・・・・・・・・・52
3(18)・・シカゴ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・2003/3/28 ・・・・・・・・・・・・7,134 ・・・・・・・・・・・・11,709 ・・・・・・・・・・・・・90 ・・・・・・・・・70
4(22)・・くるみ割り人形 ・・・・・・・・・・・・・・・12/15・・・・・・・・・・・・・7,035 ・・・・・・・・・・・・・8,413・・・・・・・・・・・・・・64 ・・・・・・・・・96
5(16)・・セザンヌと私 ・・・・・・・・・・・・・・・・・12/15・・・・・・・・・・・・・3,609 ・・・・・・・・・・・・・7,023・・・・・・・・・・・・・・53 ・・・・・・・・・46

 2位以外の4作品がすべて新登場です。
 1位「スノータイム」については上述しました。
 3位「シカゴ」はアカデミー賞を受賞した2002年のアメリカのミュージカルの再上映。韓国題は「시카고」です。
 4位「くるみ割り人形」はペルーのアニメ。雪が降り積もるクリスマス・イヴ。マリーとフリッツの姉弟がおもちゃ職人のドロッセルマイヤーおじさんからもらったプレゼントは木製のくるみ割り人形1つ。姉弟は人形を取り合ってケンカしてしまいます。そして真夜中にマリーが物音で目を覚ますと、おもちゃが動き出して、どこかへ歩いて行きます。マリーがその後を追いかけると、なんと家の大広間ではくるみ割り人形が率いるおもちゃの軍団と、ネズミの王が率いるネズミ軍団との戦いが繰り広げられてます・・・。韓国題は「호두까기 인형: 장난감 왕국 대모험」。日本ではDVDのみで劇場公開はないようです。
 5位「セザンヌと私」(仮)は、ゾラとセザンヌの40年にわたる友情が描かれたフランスの作品。南フランスの田舎の村で出会った2人の少年・画家を夢見るポールと文を書くエミールは、その後も希望や愛、そして挫折、すべてを共有してきました。互いに憧れながらも、厳しい評価もはばからず一緒に成長していった2人は青年になった後パリで他の芸術家たちと交流し、画家と作家の道に入ります。「テレーズラケン」「居酒屋」等を発表して名声を得たエミールと、天才的な才能がありながら認められないポール。かつてすべてを共にした2人の運命すれ違う中、エミールはこの悲惨な画家を主人公にした小説を発表すると、ポールはエミールを訪ねて行くのですが・・・。韓国題は「나의 위대한 친구, 세잔」。日本公開は来年です。