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ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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2016年版 韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「演技力のある俳優」のベスト5

2016-07-05 19:41:13 | 韓国映画(&その他の映画)
 2011年7月の<韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「上手い俳優」「優れた監督」のベスト5を見て・・・・>(→コチラ)と、2014年5月の<2013年版 韓国の映画ファンが選んだ「好きな俳優」「上手い俳優」「優れた監督」のベスト10>(→コチラ)の後続記事です。2014年「朝鮮日報」の関係記事を探したものの見当たらなかったのですが、最近になって映画専門メディアのマックスムービーと「朝鮮日報」が共同主催して毎年この調査を続けていることを知りました。

 さて、この2016年版ですが、2015年5月~2016年4月の1年間で1回以上映画館での観覧経験のある観客を対象に5月9~15日メールアンケートを実施し、10,286人の観客の回答の結果をまとめたもの、とのことです。

  好きな俳優
男優   ※元記事は→コチラ
 1位 ファン・ジョンミン 13.7%
 2位 ソン・ガンホ     12.2%
 3位 ハ・ジョンウ     10.8%
 4位 カン・ドンウォン   6.1%
 5位 イ・ビョンホン    4.0% 
女優  ※元記事は→コチラ 
 1位 キム・ヘス     25.9%
 2位 チョン・ジヒョン   12.8%
 3位 チョン・ウヒ     11.5%
 4位 チョン・ドヨン     6.8%
 5位 ソン・イェジン    5.4%

  演技力がある俳優
男優  ※元記事は→コチラ
 1位 ソン・ガンホ     24.1%
 2位 ファン・ジョンミン  17.6%
 3位 チェ・ミンシク     8.6%
 4位 イ・ビョンホン     8.3%
 5位 ハ・ジョンウ      7.2%  
女優   ※元記事は→コチラ
 1位 キム・ヘス      25.5%
 2位 チョン・ドヨン     19.8%
 3位 チョン・ウヒ      12.6%
 4位 ユン・ヨジョン     4.7%
 5位 チョン・ジヒョン    4.3%  

 以下、私ヌルボの補足&感想。
 
 【好きな俳優】【演技力がある俳優】《男優》は、至極当然の顔ぶれ。中でもファン・ジョンミンは「国際市場」(2014)以後「ベテラン」(2015)・「ヒマラヤ」(2015)・「検事外伝」(2016)・「哭声」(2016)と驚異の連続大ヒットですからね。ハ・ジョンウの連続ヒットもファン・ジョンミンには及ばすといったところ。【好きな俳優】部門でトップを続けていたソン・ガンホもファン・ジョンミンにその座を奪われたとはいえ演技力は誰もが認めるところで、今回で3年連続1位。「王の運命-歴史を変えた八日間-」(原題:「思悼(サド)」では、英祖の<威厳ある王>と<息子の教育に悩む父>という両面をさすがの風格で演じていました。
 おなじみのイ・ビョンホンは「インサイダーズ/内部者たち」(2015)、カン・ドンウォンは「検事外伝」(2016)という大ヒット作が多くの映画ファンの印象に残ったのでしょうね。(前者は日本でも公開されましたが、おもしろかったにもかかわらずさほど話題にならなかったのが残念でした。)
 好きな俳優の6~10位は、6位がチョ・ジヌン。彼も2015年の「チャンス商会」「暗殺」、今年に入って「アガシ」等、注目作に続けて出演しています。続いてコン・ユ、チョン・ウソン。コン・ユは今年2月チョン・ドヨンと共演した「男と女」が公開されました。そして若手のユ・アインとソン・ジュンギ。ユ・アインは「ベテラン」、「王の運命-歴史を変えた八日間-」と続けて精神に変調をきたして目が泳いでいる若者を演じていました。その印象が強くて、ヌルボとしては5年前の「ワンドゥギ」の彼のことが思い出せません。(笑) ソン・ジュンギは今話題のドラマ「太陽の末裔」で人気沸騰のようですね。映画では今ファン・ジョンミンやソ・ジソプも出演する「軍艦島」の撮影中だそうです。(公開は2017年。) なお、チョ・ジヌンとユ・アインは演技力の部門でもベストテン入りしているようです。あとドラマ「未生」で注目されたイ・ソンミンも。

 《女優》では、両部門でトップ、それも他の追随を許さないほどのキム・ヘスの強さが目立っています。とくに【好きな俳優】部門では4年連続。ただ、私ヌルボは彼女の映画は「2階の悪党」等少ししか観てなく、あまり印象に残ってないのですが・・・。彼女は映画もさることながらドラマによく出ていて、とくに今年1~3月tvNで放映された「シグナル」は相当な人気だったようで、そこらへんがこの高順位の理由かも・・・。
 あいかわらずベテラン女優の名前が目につきますが、その筆頭は演技力がある俳優中のユン・ヨジョン先生。最近では日本でも最近公開された「チャンス商会 ~初恋を探して~」(2015)で堂々の主演。またホン・サンス監督の「今は正しいがその時は間違いだ」にも出演していました。
 チョン・ドヨン、ソン・イェジンと共に10年以上前からおなじみのチョン・ジヒョンは、2015年は何といっても「暗殺」のヒロインを演じて人気が再燃しましたね。
 そんな30代以上のベテラン女優がずらっと並ぶ中、例外ともいえる若手女優で両部門3位にランクインしたのがチョン・ウヒです。
 彼女に関するニュースで思い出すのが2014年12月の青龍映画賞の授賞式。「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」というマイナーな映画に出演した彼女が‘破格中の破格’で女優主演賞を受賞し、「感激のあまり号泣!」したというもの。(→コチラ参照。)※右画像は韓国映像資料院の「ハン・ゴンジュ 17歳の涙」関係の展示物。今年に入ってからは「解語花」、「哭声」と注目作に相次いで出演し、1年余りの間にすっかりメジャーの人気女優になりましたね。
 なお、演技力がある俳優部門で昨年まで3年連続1位だったチョン・ドヨンは、昨年~今年は出演作の興行成績が伸びなかったことが響いたようだ、との分析です。

 キム・ヘスの突出した人気以外は総じて想定内の結果と言っていいでしょう。ただちょっと残念に思ったのは、人気監督の部門が探しても見当たらなかったことです。

★「朝鮮日報」の関連記事<韓国の映画館でも増える「お一人様」映画鑑賞>は→コチラ。上記のアンケート調査についても概観しています。