ヌルボ・イルボ    韓国文化の海へ

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大阪・南巽の古書店・日之出書房  貴重な韓国・朝鮮関係本がどっさり! 

2011-08-13 23:46:07 | 韓国関係の雑情報
[2014年1月9日の追記] 日之出書房は2013年11月今里に本店を移転しました。最新の情報は→コチラの記事参照。

 いやあ、大阪にこんなにしっかりした韓国・朝鮮関係の書籍をそろえている古書店があるとは知りませんでした。
 店はずっと以前からあったそうですが、ネット通販は数年前からだそうで、それで気づくのが遅くなってしまったかも・・・。

 そのネット通販の書目リストの<格調高さ>から直接見てみたいと思い、地図をたよりに今日徳島への帰省の途中立ち寄ってみました。

 初めて下りた地下鉄千日前線の南巽駅は駅周辺もとくにどうということのない住宅地。お盆休みの店が多い中、大通りに面して日之出書房がちゃんと店を開いていました。

   
     【間口も狭くはありませんが、奥行きのある店です。】

 65坪という広い店舗の、入口に近い方半分はコミック等の並んだふつうの古本屋さんという感じですが、奥半分は「黒っぽい本」、すなわち古書としての価値が高い本がずらっとそろっていて、本格的な古書店という雰囲気になっています。
 その奥半分の、向かって左の通路の両側と、真ん中の通路の片側に韓国・朝鮮関係の棚がならんでいます。

   
      【この2枚の写真に写っている本の全部が朝鮮・韓国関係!】

 率直に言って、期待は裏切られませんでしたね。どんな点が良いか、具体的にあげると・・・・

①「朝鮮総督府施政年報」等々、日本の統治期の諸資料がいろいろあります。これまで私ヌルボが古書展目録等で見覚えがある「朝鮮専売史」「戦ふ朝鮮」等々も目にとまりました。(これは! ・・・という貴重書には、当然ですが相応のお値段がついていますよ。) 
②文学関係の、現在入手困難な本(在日作家や、解放前作家の小説等)が多数あります。

③「季刊 三千里」「季刊 青丘」等の雑誌のバックナンバーがそろっています。

④今は品切れ・絶版になっている文庫本・新書本がた~くさんあります。

⑤「群像」や「文學界」等の文芸誌で、たとえば小林勝などの朝鮮・韓国関係の作品を収めた号。(1960年代のものもありました。)

⑥「朝鮮学報」をはじめとする学会誌のバックナンバーがあります。

 あえてひとつ、残念な点をあげておくと、ハングルの書籍もあって、中には「独立新聞」所収の李光洙の文章等興味深いものも目に留まりましたが、全体的に最近のものが少なく、学問書が多いという印象を受けました。最近は、韓国語を読める人も増え、映画や音楽等、韓国文化に対する関心の幅が広がっているようなので、それに対応した韓国書がもっとあれば、と思いました。
 しかし、職安通りのように大勢の韓流ファンが来る所でもなく、基本的に古書店ですから、やむをえないとは思いますが・・・。

 ・・・ということで、気になった本の内容確認とかしているうちに、あっという間に時間が経ってしまいました。手持ちの鞄の容量の問題もあるので、数冊購入し、写真を撮らせていただいて出ましたが、これほどの品ぞろえの古書店をこれまで知らなかったことが悔やまれます。

 せめて今後、年1~2度は鶴橋の韓食もろもろとか、要チェックの映画館(第七藝術劇場、シネ・ヌーヴォ、神戸の元町映画館等)とかとの<おとくセット>を自ら企画して足を運ぼうと思いました。

    
        【日本の統治期の貴重な資料など。】

    
       【季刊「まだん」「青丘」等のバックナンバー、韓国地理風俗誌叢書(右下)など。】

    
        【一般的な本の中に未知の本も・・・。文芸誌に、RENKの刊行物に・・・。】
コメント (2)
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