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「天下の義人 茂左衛門」(上毛かるた)

2020-05-09 | 『増鏡』の作者と成立年代(2020)
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2020年 5月 9日(土)23時21分51秒

>筆綾丸さん
>渋川氏(足利氏一門)の本貫の地

渋川氏はけっこう家格が高かったらしい、という話は聞いていたのですが、先々月、閉鎖前の某図書館で谷口雄太氏の『中世足利氏の血統と権威』(吉川弘文館、2019)をパラパラ眺めてみたところ、渋川氏の家格は私の想像より相当上だったらしく、ちょっとびっくりしました。

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中世後期、足利氏とその一族(足利一門)は尊貴な存在であると、室町幕府・足利将軍側のみならず、全国の大名・武士側からも位置付けられていた。なかでも別格の家格・権威を有した吉良・石橋・渋川の三氏(御一家)を具体的に検証。足利一門を上位とする武家の儀礼的・血統的な秩序の形成から、三好氏や織田信長の武威による崩壊までを描く。


>安芸や上野の沼田(ぬた)
時節柄、沼田城址を散策していたのも地元の人が大半で、観光客は僅かでしたが、それでも立ち止まって真田一族について熱く語っている人たちを若干見かけました。
まあ、地元に金を落としてくれる熱心な真田ファンは有難い存在ですが、「磔茂左衛門」事件など聞いたこともない人たちも多そうです。
真田の沼田藩支配は苛斂誅求の典型で、その支配下の民衆は「のたうちまわる」状態だったようですね。

「磔茂左衛門」

※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。

温泉と猪 2020/05/09(土) 14:53:18
小太郎さん
渋川市は、渋川氏(足利氏一門)の本貫の地ですね。現在は、伊香保温泉への通過地点にすぎないようですが。

柳田国男『後狩詞記』によれば、安芸や上野の沼田(ぬた)は、猪のヌタ(ノタ)場に由来し、「のたうちまわる」の語源らしいですね。
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