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『文机談』の思い出

2019-03-19 | 猪瀬千尋『中世王権の音楽と儀礼』
投稿者:鈴木小太郎 投稿日:2019年 3月19日(火)22時25分13秒

>筆綾丸さん
何事かと思いましたが、新元号の私案ですか。

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「古くから元号は中国の典籍を根拠としています。たとえば『平成』は、『史記』五帝本紀の『内平外成』、および『書経』大禹謨の『地平天成』が由来。しかしこれからの時代、中国古典にこだわる必要があるのかどうか。歴史の知識を踏まえつつ、現代的な要素も取り入れるべきではないか。そう考え、私は『愛鳳(あいほう)』を提案します。


個人的な好みとしては「愛」は勘弁してほしいですね。

本郷さんには昔いろいろ教えてもらって、中世の音楽関係では『文机談』という興味深い史料があると教示してくれたのも本郷さんでした。
岩佐美代子氏の『文机談全注釈』(笠間書院、2007)が出る前だったので、私には難しい部分が多く、苦労しましたが、それでもこれをきっかけに中世音楽関係の論文をそれなりに熱心に読みました。
そのおかげで猪瀬千尋氏の『中世王権の音楽と儀礼』のような難解な専門書も、昔取った杵柄、という感じで割と楽に読めました。
あれから幾星霜、本郷さんも貴族社会にはあまり言及されなくなり、私の関心もあちこち移って今では接点も少なくなってしまいましたが、歴史学界の異端児としていつまでも元気に活躍されてほしいですね。

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楽人たちのやり直しのきかぬ、
真剣勝負の面白さ。
録音技術もなかった当時、
ぬきさしならぬ、一回の真剣勝負に生命を賭け、
歴史の中に埋没していった、
楽人の生きざまを、如実に写しとどめた、
中世音楽史の魅力溢れる逸話の数々。
中世楽家、琵琶「西流」師範家、
藤原孝道・孝時にかかわる音楽史と
いろんな分野の有名人が琵琶でつながっている、
エピソードを綴った物語。
ようやく人を得て、
翻刻・現代語訳対照の読みやすい2段組みで
その全貌が明らかになる。
乞うご期待!


※筆綾丸さんの下記投稿へのレスです。

Sexist 本郷 ? 2019/03/19(火) 12:56:08
https://www.news-postseven.com/archives/20190204_862420.html
最近、ネットで知ったのですが、本郷和人さんは、なぜ、こんな莫迦なことを言うようになってしまったのか。
鳳はオス、凰はメスですが、なぜ、愛鳳であって愛凰ではないのか。性差別になるんじゃないの。
織田信長が花押に用いた麒麟の麟(メス)にして、愛麟にしたらどうだろうか。アイリンをアイリーンと発音すれば、女性名の Irene を連想させて、国際的にも通用する。ただ、国内的には、大阪の某地区と同音になってしまいますね。

フランスでは、père(父)と mère(母)は性差別的な名称なので、parent 1(親1)と parent 2(親2)に変更すべきか、という馬鹿げた議論がありますね。 1 と 2 は、ただの数(number)であるとともに、序数(ordinal number)にもなるから、それもまずいのではないか。といって、parent x と parent y は、性染色体みたいで、もっと問題がありますね。parent ♂ と parent ♀ では、発音できないからダメですね。ゾンビ・カトリシズムの時代に逆行するけれど、ヨハネの黙示録の「私はαでありωである」を踏まえて、parent α と parent ω などはどうかな。
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