裏磐梯 秋元湖にほど近い森の中から・・・

裏磐梯の森の中の家、薪ストーブ、庭、山、酒、音楽を愛する独居老人の日常生活の記録、綴り続ける備忘録。

 

無伴奏チェロ組曲聴き比べ

2021年01月29日 | 聴く・観る・オーディオ・映画・パソコン

ここ数日騒音を嫌う家人に遠慮してワイヤレス・イヤフォンTaoTronics SoundLiberty97

を耳にはめ込み、iTunesから同期した音楽をiPhoneで誰に遠慮するでもなくフルボリーム、没入して聴いている。

iPhoneのストレージに余裕があり、大量に同期した一つ、Nina Kotovaの無伴奏。

シャネルの専属モデルでもあった美女、外見から想像できぬオンマイクで録音された、目前で松脂が飛ぶほどの生々しさ、

力強さを通り越し、荒々しいほどのコトワの驚くべき演奏。ふと昔良く聴いた1969年ごろ録音した若き日の堤 剛を思い起こしてしまった。

さっそくLP3枚全曲オーディオ装置で聴き通す。当時日本の演奏家が難曲、無伴奏の全曲録音に挑戦した、その事実はできばえはともかく賞賛されるべきであろう。

だが今や1930年代録音のCasalsの演奏は好事家が賞賛する歴史的遺産といえようし、若き日の堤の演奏も全曲聴き通すには忍耐を要した。

改めて暇に任せてiPhoneに同期した2時間を超す無伴奏をすべて聴き直してみた。

残念ながらRostropovichは未だ聴く気になれず、iTunesに入れてないない、Mischa Maiskyも2種のCDを所有しているがなぜかこれも入れてない。

現代の演奏者のテクニックはそれぞれ素晴らしい。没入して聴いてみて興味深かったのは使用しているてチェロの個性。

だが結果は同じ、一押しはいつも聴いているJaap Ter lLindon(旧録音1996年)なんとゆったりとした心安らぐ演奏だろうか。

古楽器以外だったらやはりお勧めはYO-YO MAがいい。(昔、1983年録音のCDを愛聴していたが紛失)

知る限り各演奏家の使用楽器を記してみる。

堤 剛 G.B Guadagnini 1700年中頃製作 イタリア パルマ

Nina Kotova 1673年製 Stradivarius(若きJacqueline du Pré が使用していた)

YO-YO MA 1713年製 Stradivarius・Davidov

(これもジャックリーヌ・デュ・プレ使用、ストラディヴァリが製作した現存するチェロ75挺の中でも歴史的銘器)

Jaap Ter lLindon 1725~1730年頃のCarlo Bergonzi製作(第6番のみ5弦のアマティ) 弓はバロック弓を使用している。

鈴木 秀美 1500年代製作のAndrea Amati バロック弓使用 こらもオススメのCD バッハ、カンタータ全曲録音した雅明氏の実弟

夭逝したジャックリーヌ・デュ・プレが使用した2挺のストラディヴァリウス、Nina KotovaとYO-YO MAの聴き比べも一興だろう。

言い忘れた。ジャックリーヌ・デュ・プレ、彼女に捧げられたバラが我が庭にも存在する。白きこの上なく清楚な美しいバラだ。

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