裏磐梯 秋元湖にほど近い森の中から・・・

裏磐梯の森の中の家、薪ストーブ、庭、山、酒、音楽を愛する独居老人の日常生活の記録、綴り続ける備忘録。

 

さて 本でも読むか

2020年01月19日 | 本を読む

断捨離で本箱を整理し、本棚が空っぽになてしまったのはいつだったか・・・

それでもまだ2,300整理しきれない本、再読したい本が残っている。

その本の多くが学生時代、50数年ほど前に手に入れた冒険、探検、登山、遭難などのノンフィクション。

筑摩書房、世界ノンフィクション全集50巻のうち処分しきれなかった10数冊、それさえ半分も未だ読んだことがない。

時間を持て余す今、そんな未読の本をだらだら読んでみようと思う。

手始めに5巻の剣沢に逝ける人々を読み始める。

昭和5年剣沢で雪崩に巻き込まれ6人が遭難死した事件。

読み進めると、かの加藤文太郎が遭難前に一行に同行していたことを驚き知る。

読み終わるや、直ちに文太郎の単独行を探す。

捨てられずそれはあった、単独行、1月の思い出ー剣沢のことー 文太郎の懺悔。

当時はまだ登山は大学出身者中心の金のかかる、ハイソ、贅沢なスポーツだった。

一方、貧しい社会人の単独行者、文太郎は彼らに対して複雑な感情、コンプレックスを抱いた迷惑、不可解な同行者だった。

命を失った6人、パーティからはじき出され、命拾いした文太郎、そんな両者の記録を読むことによって遥か昔の事件にも関わらず、

起きたばかりの悲劇のように生々しく迫ってくる、数年後文太郎も北鎌尾根で命を失うのではあるが・・・

読書は楽しい。

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