心理療法の世界では<病識>という考え方を大事にしています。例えば、今、自分は<病的な不安感>を感じている、、という意識があれば、その回復は早い、と判断していますが、不安感は一つもない、と言い張る患者さんには警戒します。しばしば勉強会で、自分は今まで神様に全てをお任せして生きてきたので不安感の経験が無い、という人に遭遇した経験がありますが、段々とこの勉強をして色々の理論を勉強すると、あ、あれが人間の持つ不安感というものだ、と意識化します。そして自分は子供の頃から不安感を意識化しないでイライラした感情生活をして生きてきた事に気付きます。不安感は幸せになる為の重要な指標である事に気付くには相当、勉強していく必要があります。不安感と平安感は同質のもの、つまり不安感が解消すると平安感になり、平安感が消失すると不安感となる人間の心の仕組みを理解しだします。さらに勉強をしていくと<人間の本質が不安>だという真理を悟ります。日常生活でもし幸福感が生じたらそれは恩寵であり感謝すべきものだ、と思うと感情生活が益々心落ち着いてきて平和の心境になりだします。
最新の画像[もっと見る]