研究生徒の中にアフリカの某族の王子様がいました。1960年代のイギリスにはそのような青年が沢山いました。他にインドから来た王子様もいました。それが対等に差別なく研究室で勉強しているのですが同じ研究をしている内に私はコンプレックスがどんどん解消していきました。特にアフリカの王子様は気づきも遅く算数が弱いのですが、これにはどうも理由があるようです。帰国すれば沢山の侍女に面倒を見てもらえる立場で私とは違いますが教授からは厳しく指導されていく姿を見ると段々と私は日本人の優秀性を意識しだしました。それがまた教授は見抜きドイツ人と日本人は直ぐ傲慢になりやすい、と面と向かって非難します。私はハッと気づきます。そうすると恩師はにこりと笑い私にウインクをするのです。楽しい青春のひとこまでした。
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