五感で観る

「生き甲斐の心理学」教育普及活動中。五感を通して観えてくるものを書き綴っています。

亡霊デビュー

2009年08月13日 | 第2章 五感と体感
能楽のおはなしです。

玉葛を稽古しています。
源氏物語に登場する玉葛の亡霊がシテ。それを私が謡います。
僧侶がワキ。これは先輩が謡います。

地謡で引っ張ってくださる師匠とワキの先輩。

シテとワキのバランスが、今回は、ちょっと変です。
能楽の舞台デビューの私がシテなんぞをやっているからです。

ワキの僧侶の方が、ドスが聞いていて、カッコ良い。
本来ならば、シテの亡霊の方が、深く切なく安定したスローな謡いで表現すべきなのですが、集中力が切れると鶏の首を絞めたようなうわべだけの声が、足を引っ張ります。

「すみませんねーー、なにしろシンマイ幽霊なもので・・・

久しぶりにシンマイ気分を味わうことを楽しんではいるのですが、初めての亡霊役なもので、富士急ハ○ランドのお化け屋敷の冷や汗を思い出し、いやはや・・・

師匠は、「自分が謡ったときに感じる違和感を感じればいいのよ」と、言ってくださいます。
この言葉、どこかで聞いたことがあるような。。。

今度は心理学のおはなし。
自分が感じる違和感。そこに自分のスケールがあって、「好き」か「嫌い」かを判断していきます。
とっさに判断する原初感情。。。これは、ヒトが長い間かけて培ってきた生き伸びるための判断力です。
だから、「違和感」は、自分の感情を見つめるよいチャンスのようです。
他人に違和感を感じたとき、相手を非難する前に、自分の感情を見つめる方が道が開けるかもしれません(防衛機制の勉強ができます)

稽古が終わり「シンマイ幽霊さん、がんばってねぇー」と師匠に見送られ、夜道を幽霊気分で帰宅したわたくしでございました

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