Mr.コンティのRising JAPAN

マスコミの書かない&書きそうもない!スポーツ界の雑学・裏話を、サッカーを中心にコメントを掲載していきます。

捕鯨問題に言及。ワールドカップ は戦いだ。

2006-06-17 | FIFA World Cup
スポーツはある意味“代理”戦争である。よく耳にするフレーズだ。そしてWBCではイチローが言っていた。“この前はしゃくにさわりましたから。野球は喧嘩じゃないですが、今日はそんな気持ちでした。” これは準決勝での韓国戦で実際に彼が語った名言だ。この点については日本はまだまだナイーブだ。それは貿易立国で、世界市場は日本製品を買ってくれる御客様。ご機嫌を損ねては大切な外貨も獲得できないと言う事か?しかしそれは1970年代以前の話で、最近では2世、3世そしてタレント国会議員が海外視察と言う名目の公費海外豪遊旅行の訪問先で“この道路はあの先生のお言葉添えで実現しました。”との儀式を滞りなく終えるために訪問先と議員先生様のご機嫌を損ねないように尽力せねばならないのだ。“先生と呼ばれるほどの馬鹿は無し”実に良く表現されたフレーズだ。 
6月14日付けの The Australian 紙には“ Dead meat “ と言う題がつけられた日本のマスコミも見習うべき記事があった。 これは捕鯨に関する記事で meat は文字通り鯨肉。捕鯨の規制に関する駆け引きが Dead heat して来ており、その Heat と Meat をかけたのだ。
我々が小学生の時は鯨肉のフライが給食で出てきた。私の好きなおかずでもあった。しかし、海外諸国、特にアメリカとオーストラリアが音頭を取って鯨の激減は日本の乱獲が原因と指摘され、日本の捕鯨産業が崩壊させられてしまった。その後も世界的な捕鯨禁止の流れは続き、この世界では日本とノルウェーが悪者にされている。しかし、鯨激減の理由は本当に日本の捕鯨だけにあったのだろうか?19世紀、アメリカの海洋船の燃料は何だったか知っているかい?鯨からとれる脂だった。1回の航海で必要とされている鯨の脂は1頭じゃすまなかったらしい。ちなみに、鎖国状態末期の日本に黒船に乗ってやって来たペリー提督からの開国要求や、その後締結された日米和親条約は、アメリカ捕鯨船への補給を名目としたものであり、小笠原諸島に居住している米国系日本人は、定着したアメリカ捕鯨船員の子孫である。20世紀の後半に入って優秀な日本の船舶会社の開発により優秀な捕鯨の為の“キャッチボート”が完成し日本の捕鯨産業は全盛期を迎えるが、それは戦後、日本に進駐してきたGHQが日本人の栄養回復の為に捕鯨を奨励した背景があり、その前にアメリカが乱獲を続けたことを知る人は少ない。同じ事をノルウェーの人も言っていた。1970年代後半から本格的に捕鯨禁止が進んでいるが、どうやらその流れも終盤を迎えているようだ。最近はカリブ海諸国が鯨肉の輸出に外貨獲得を求めており、商業捕鯨一時停止に反対を投ずるようになってきたのだ。彼らの輸出先は日本と考えるのは容易だ。捕鯨反対国のリーダーの1人であるオーストラリアに対して St.Kitts and Nevis の代表団はオーストラリアには我々より多くの食品規制があるのに、と不満を漏らす。これを不満と感じるオーストラリアは“カリブ海の小国にとって日本円は重要な要素”と見ている。そして日本は捕鯨解禁の仲間を作る為に発展途上国の援助を惜しまないとコメントを。これに対し日本のモロヌキ代表は“我々は投票を買ったりはしない。しかし、我々に協調する国の対象国とするのは当たり前”と返す。捕鯨禁止の裏にはオセアニアで流行の Wheal Watching がある。これは世界には海洋を持たない国が多く、それらの国から観光客が押し寄せ外貨を落とし利益率が捕鯨よりも抜群に高い、文字通り鯨がいなくなれば話にならないビジネスだ。オーストラリアやニュージーランドでは鯨は神聖な動物で巨大な脳容積や、音波によって同族間の緊密なコミュニケーションをとっているらしいことを挙げて、「知能が高い動物を食べるのは残酷である」と主張する者もいる。ならば、オージービーフで有名な肉牛は脳が無いのかい?脳容量が少なければ良いのでしょうか?それに君達が先住民のアボリジーニやマウリにしたことは何なんだろう?その上オーストラリアはあまり知られていないが世界屈指の人種差別国家で、一時国連が注意をした事も。数多くのアジア系移民がどれだけ辛い思いをした事か? One Nation Party の党首さん。
また悪名高い Green Peace や Sea Shepherd の示威行為にも関わらず、JARPA II は昨夏から今年4月まで南方洋でミンク鯨を863体、ひげ鯨は10体引き上げた記録があるとされている。この JARPA II とはIWCの規制を受けない各国政府が独自に行える調査目的の捕鯨プロジェクトだ。そしてノルウェーや日本はこの1年で過去20年間に捕獲した総数よりも多くの鯨を捕らえたと報告。そしてノルウェーは輸出に失敗したが、日本は3月末現在で 3160トンのストックがあるのに更に3400トンの鯨を持ち帰ったと。もしこれが日本の捕鯨が鯨の存続の危機をもたらす動かぬ証拠とするなら、私は改めて彼らの能力の低さに安心するだろう。まず、日本の鯨に関する科学的調査は世界でも定評がある。そしてミンク鯨は数が激増しており、今やオキアミだけでなくインドマグロやニシン等を餌として食べ、その量は人間の漁獲高の3~5倍と言われている。一方シロナガス鯨は成育に時間を要するので数が中々増えないが、それこそ西欧諸国が皮脂から油だけ採り、残りは捨ててしまい乱獲したのが激減の原因だ。
現在IWC加盟国の中で日本に協調するのは2005年、韓国の蔚山で開催された総会では28カ国であったが、そこには日本に同調するであろうと思われた6カ国が参加しなかった、そして更にカンボジア、グアテマラ、マーシャル諸島が日本に同調すると考えられている。商業捕鯨の一時停止を含めたIWCの“Scheme:公共計画” を再考察するためには加盟国の中から 75% の支持が必要だ。しかし、その RMS Revised Management Scheme ( 管理計画の差し替え?) は1992年に設立され、45回も話合っているのに進まないのはオーストラリアが邪魔をするせいである、と日本のモロヌキ代表は語る。そして今年に入り中国が日本との協調路線から撤退。北京政府は捕鯨も反日カードとして利用する事は見え見えで新華社通信は”商業捕鯨再開支援の為に世界に金をばら撒いているが中国各国から反対の声が上がっている“と報道。中国国内では”冷血名日本人が大口を開けて鯨を飲み込む“”鯨にとって最も大きな脅威は海洋汚染、船舶との衝突などの他に日本が行っている乱獲“と報道するが、世界中に環境汚染を垂れ流しているのは中国であり、世界中の食糧を掻き集め、自給率を考えないのも中国政府だ。 モロヌキ代表のコメントは”あくまで sustainable ( 維持可能な )数字で捕獲数を決めるとコメントしているだけに、中国が日本と協調すると印象がかえって悪くなるので離脱してくれた事はこの上なくありがたい話しだ。
この記事の出だしには“ワールドカップでの敗戦にもかかわらず、捕鯨に関してはオーストラリアから勝利を決定付ける大量点を挙げた”との出だしに始まる。 

しかし、日本戦の勝利に関するあるコラムに下記の様な書き出しが。 “ SMEWHERE, Johnny Warren was smiling. He told us this day would come. : どこかで Johnny Warren が微笑んでいる。彼はこの日がきっと来ると教えてくれた“と。昨日 Köln の中央駅であったオーストラリアサポーター達にこの話をした。彼は黙って右手を差し出したそして言った” Johnny Warrenを知っている日本人に敬意を払う“と。先人を敬うしきたりは日本のマスコミには無い。スポーツは全てのシーンでこうありたい。
捕鯨に関する事は下記を参照してください。興味が湧きます。

http://aikij.com/kujira/naka.htm

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%8D%95%E9%AF%A8%E5%95%8F%E9%A1%8C

http://www.athome.co.jp/academy/zoology/zoo19.html