歩く・見る・食べる・そして少し考える・・・

近所を歩く、遠くの町を歩く、見たこと食べたこと、感じたことを思いつくままに・・・。おじさんのひとりごと

北千住の“横山家住宅”と“槍かけ団子”

2012年03月09日 | 東京の風景
先週の水曜日に東京へ行って来たのです。

東京を“歩いた”のは昨年の2月25日、水天宮にお札を受けに行った時以来で、かれこれ一年ぶりとなります。

今回の目的地は浅草で、そして、そして、完成した“スカイツリー”です。そして、また、“春”ですから、梅を飛び超えて、長命寺の“桜餅”などを頂き、季節の香りを先取りする計画なのです。

それで、その序でに、北千住で途中下車して、以前より気に掛かっていた、宿場町の面影を残す“商家”を見学することにしました。

以前・・・、と、云っても、かなり前、十数年位でしょうか、ここを通り掛かり、ちらっと見ただけで、写真も撮らず、立ち止まる事もなく通り過ぎ、頭の隅に引っかかっていたのです。


横山さんと云う方の住居だったのです。江戸時代後期で、昭和の初めに改修して、今にいたっているようです。“旧横山家住宅”ではなく、“現横山家住宅”のようです。特に“文化財”としての指定もされていないようです。指定されるといろいろ面倒ですからね。


横山家は江戸時代から戦前までは、“地漉き紙問屋”で、“手広く”商売をしていたと記されています。“手広く”と云う表現は、商圏は“千住宿”界隈だけでなく、江戸市中辺りまで、と云うこと?

屋号は“松屋”だそうで、よく見ると雨樋の枡に松の屋号が刻まれていました。


蔵もあります。


こちらが現物で非公開。母屋も蔵も現役なのです。


周囲は、こんな、


風景に囲まれています。


脇のガレージには“ハイブリッド車”入っています。中年の奥さんが何処からか帰って来て、車庫入れをしていました。


ガラス窓の引き戸はかなり新しい感じがします。材質はケヤキでしょうかね。


ガラス窓の内側から、こんな貼り紙がしてありました。写真は反転してあります。


横山さんの斜め向かいは団子屋さん。看板の白地の塗料が剥がれブリキが露出し、それなりの味わいを醸し出しています。一人団子屋をスケッチするご婦人。

実は、横山家をスケッチする7、8人のご婦人の集団が、左斜め前で折りたたみ椅子に腰掛け陣取っていたのです。

この団子屋さん、“槍りかけ団子”として、かなり北千住では有名な店だそうです。屋号は“角にある”ので、“かどや”とても判り易いのです。

槍かけ団子とは、何か、特別な団子と思ったら、とてもフツウの団子で、但し、団子は一串に三個なのです。“槍かけの松”と呼ばれる松の木が、近所の清亮寺にあったので、槍かけ団子と名付けたそうです。

でも、しかし、団子屋さんの創業は昭和27年で、「清亮寺の槍かけの松」は昭和20年頃に枯れてしまったそうです。“槍かけの松”は団子となって後世に名を残したのです。

この店は建て替えで暫くお休みするようです。創業は昭和27年ですが、建物自体は明治40年頃に建てられたようです。


でも、ねぇ~、この建物、この侘びしさ、この寂しさ、この風情が、団子の味を醸し出している気がするのです。どんなデザインのお店になるのか? 興味が湧きます。半年後には様子を見に来なければ、と思うのです。

蔵の脇の路地を駅に戻ります。


北千住から、東武伊勢崎線に乗って浅草へ向かいます。


それでは、また。

コメント (3)
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