いざドイツへ(続々々々々)

 
 美術館の開館まで、来る途中に出くわしたドライケーニヒス教会で休憩。ドライケーニヒスとは、“三人の諸王”、つまり東方の三博士のことらしい。
 相棒、日本のガイドブックには名前の載っていなかった、この教会を一目で気に入って、やにわにスケッチブックを取り出す。そして自分が描き描きしている隣りで、何もせずに、ご機嫌でポケーッとしている私をなじる。
「真人間になるんじゃなかったの?」

 そう! 旅に出ると決まってから私は、旅してるあいだに真人間になるって決めたんだ。

 シュテーデル美術館は、フェルメール「地理学者」を所蔵しているので、日本でも、フェルメール巡礼をする人たちから、よく話題に上る。が、他にも優れた作品ばかりの第一級の美術館。
 館内にいるあいだは、ドイツに来ている実感があまりない。でもガラガラに空いていて、ほとんど貸し切り状態。日本だとこうはいかない。で、べったりと入り浸って鑑賞する。

 鼻歌を歌いながら対応する窓口の駅員から、切符を購入。そうだ、仕事中に鼻歌を歌っちゃいけない理由なんて、どこにあるんだ? と妙に納得。
 きっと初日で、緊張もし興奮もしていたのだろう。フランクフルトで必ず食べようと決めていたケーキ、フランクフルター・クランツを食べ忘れたのに気づいたのは、フランクフルトを去って大分経ってからだった。

 To be continued...

 画像は、シュテーデル美術館。

     Previous / Next
コメント ( 0 ) | Trackback ( 0 )