チエちゃんの昭和めもりーず

 昭和40年代 少女だったあの頃の物語
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くじら缶

2008年09月03日 | 昭和なもの
最近では、滅多に見かけないものになってしまった缶詰がある。

鯨の大和煮”だ。

鯨の保護のために、捕鯨禁止になってから、超高級品になってしまった。
あの頃、”さばの水煮缶”より、お値段が高かったものの、”鮭缶”よりはずっと安かったのだ。
そういえば、今では、年中売っている鮭も、冬の食べ物だった。
そして、おばあちゃんは、新巻きサケが食卓に上るたび、必ずこう言っていた。
「昔は、お正月にしか食べられなかった。有難い時代になったもんだ。」

 それに、牛肉なんて見たこともなかったし、豚肉だって野菜炒めに入っている脂身だらけの小間切れ肉ぐらいだった。だから、時折、おじいちゃんが飼っていたニワトリやうさぎを潰して作ってくれるカレーはご馳走だったのだ。

 話が逸れてしまったけれど、あの頃の日本人にとって鯨肉は、牛肉や豚肉の代用となるタンパク源だったわけだ。

 チエちゃんは”鯨の大和煮”缶が好物だった。
給食に出てくるバカ固い竜田揚げなんかより、ずっとずっと、好きだった。
やわらかくて、甘辛い煮汁もおいしかった。寒いときは、煮凝りになってたりして。

え~と、たったこれだけの話なんですけど・・・・

いつも食べ物の話は、チエの想像の中で、完璧においしいものになってしまっていますね。
(ネットで検索すると、結構ネットショッピングで売ってるんですね。偽装じゃないだろうなあ・・・)